太原市は山西省の省都で、2500年以上の歴史を持つ古都でもあります。
かつては晋陽という名で古くから交通の要衝として栄え、春秋時代には晋国の主要都市でした。
朝8時前ぐらいに太原駅を出て、最初に向かったのは晋祠公園と晋祠博物館。
晋祠は晋国の始祖とされる唐叔虞を祀る祠堂で、太原市内で最も有名な観光地です。(だと思います)
太原駅前から晋祠博物館へ向かう公共バスは何系統かあるようで、駅始発の804路のバスに乗りました。
1時間半ぐらい乗るので混んでいるバスは避けた方が賢明です。
晋祠公園下車で料金は2.5元です。Wechatの公共交通用ミニアプリなどでも支払いできます。
晋祠公園の入園は無料です。きっと地元の人は博物館には入らずに公園で遊ぶのでしょう。
公園の周りにはたくさんの屋台や飲食店が並んでいるので、お好きな方はここで腹ごしらえも可能です。
実際、晋祠公園自体とても広いので、歴史や古代建築に全く興味がない方なら、
冬以外ならここでのんびり過ごすのもありかもしれません。(冬は凍り付きます)
晋祠博物館のチケットは公園入り口近くの案内所と晋祠博物館の入り口で購入できます。
QRコードをスキャンして買えば列に並ぶ必要はありません。
晋祠博物館のみと、晋祠博物館+天龍山景区の2種類あり、天龍山景区では石窟を見ることができます。
晋祠博物館は晋祠公園の一番奥にあります。
”博物館”なので、中に入るまで建物の中に何かが陳列されているのだと思い込んでいました。
実際は、晋祠三宝と呼ばれる聖母殿、献殿、魚沼飛梁をはじめ、国宝に指定されている建造物や像などが並ぶ場所です。
晋祠そのものが博物館だったとは。。
同じように思っていた人も多いようで、晋祠博物館の中で案内図を見ていると、
数人に「晋祠博物館はどこにあるか分かりますか?」と聞かれました。
献殿は祭事の際に供え物を並べるための場所です。
1168年に建てられたということは金、南宋の時代でしょうか。
晋祠の献殿は、中国で現存する最古のものだそうです。
晋祠の正殿で唐叔虞の母を祀る聖母殿には最も人が集まります。
混んでいる時にはゆっくり見たり、写真を撮ったりするのはちょっと難しいかもです。
晋祠は北魏時代の創建とされていますが詳細は不明です。
建物などについての説明には日本語もあります。
ありがたいことに、それなりに正しい日本語で書かれているので分かりやすいです。
唐叔虞祠大殿は汾東殿とも呼ばれています。
もともと献殿や聖母殿を結ぶ晋祠の主動線上にあったのが、金代には既に今の場所に移されたそうです。
現存する建物は元代に再建されました。
聖母殿周辺以外は人がばらけるので、場所のよってはゆっくりと見学することができます。
宋代から清代の長い年月をかけて、建物や池などが増やされてきました。
聖母殿の左側(南側)にあるのが水母楼と難老泉です。
水母楼は明代の創建で清代に再建されており、楼内には「晋源水神」が祀られています。
周柏、難老泉、侍女像は晋祠三絶と呼ばれています。
晋祠には3つの泉があり、そのひとつが難老泉で水が枯れたことがないといわれています。
地下約5mの岩の間から湧き出した水の水温は年間を通じて17℃前後で、冬場には湯気が立つようです。
晋祠の南の端には奉聖寺と舎利生生塔があります。
舎利生生塔は八角七層で高さは約30メートル、隋代に創建され、宋代に修復、清代に再建されています。
他にもまだまだ古代建築物、碑刻、像、樹齢1000年以上の古木など見どころがたくさんあります。
古代建築や歴史が好きな方なら晋祠は結構楽しい場所かと思います。
もし、帰りも公共バスを利用するなら、晋祠公園で乗らずに始発の晋祠新鎮から乗ることをお勧めします。
どちらのバス停も晋祠公園を出て歩いて行ける距離です。
帰りのバスは、ほとんどの人が市街地まで下車しないので、座れないと満員バスで1時間以上立つかもです。