上海で3日間の隔離(入国日を含む)を無事に過ごすと、4日目の朝に江蘇省行きのバスが迎えに来ます。
集中隔離期間14日のうち、残りの11日間が蘇州でのホテル隔離になります。
蘇州が最終目的地の場合、まずバスが向かうのが昆山(花橋)です。
昆山は上海で入国した人が江蘇省内へ移動する際の中継地になっています。
明確な範囲は分かりませんが、上海近隣の場所から江蘇省へ移動する場合も昆山に来るのかもしれません。
上海の隔離ホテルが嘉定区だったので、1時間もかからずに昆山の中継地点に到着しました。
昆山では江蘇省内の行き先ごとに待機エリアが設定されているので、指定された待機場所で出発を待ちます。
荷物の消毒と検温、行先の確認ぐらいで特に何もすることはありません。
周りを見渡すと圧倒的に人が多いのは蘇州園区行きの待機場所でした。
昔々は園区より高新区の方が日系を含めた外資系の会社、工場が多く、
仮に会社が園区にあっても高新区に住む人が多かったのですが、今はもう逆転しているのかもしれません。
また、中国人のお金持ちの方々のお住まいは園区の方が多いです。
蘇州行きの場所に先にいたのは1人だけ、待っている間にも続々とバスが到着しますが、
この日高新区に行く人はとても少なかったです。
係員も暇なので、結構フレンドリーで話しかけにきたりもします。
待機中のトイレは自由に行けます。
後から2人来て合計4人になったところで、この日(この時間帯?)の人が揃ったようです。
台湾人が2人、中国人が1人、日本人1人で蘇州高新区の集中隔離ホテル行きバスに乗り込みました。
台湾人は出発から到着までずっと喋りっぱなし。。席が離れていてよかった。
バスは蘇州高新区のインターで高速道路を降り、西環快速路、京杭運河を渡って太湖大道と、
蘇州の見慣れた景色を通り過ぎていきます。
きっと北京五輪の参加選手や関係者もこんな風に外部との接触は一切許されず、
宿舎と会場を行き来していたのでしょうね。
昆山から1時間ほどで大陽山北側の麓にある大陽山商旅酒店に到着。
ここが高新区の入国者用集中隔離ホテルになります。
これから先、屋外に出られるのはしばらくおあずけです。
ホテルの料金はスタンダードで1泊340元(部屋代200元+食事代140元)。
何がどう違うのか不明ですが、ちょっといい部屋が400元(部屋代260元+食事代140元)です。
ホテルの入居説明書には、高級部屋340元/日、豪華な部屋400元/日と書かれていました。
上海隔離中に大陽山商旅酒店から電話がかかってきますので、部屋タイプを事前に予約します。
少し迷いましたが11日間での差額と未知?の快適さを比較して400元の部屋にしてみました。
11日間のホテル代を現在のレートで日本円換算すると約84,500円、差額は約12,700円。
どちらの部屋も食事内容は同じで、朝昼夜と下午茶(3時のおやつ)の4回運ばれてきます。
部屋は新しくないですが、窓の多きなキングサイズベッドの部屋でした。
広さは1人で長期滞在する分にはそんなにストレスを感じることはなさそうです。
部屋にはソファーとオットマン(使わないけど)もあります。
消毒が必要だからだと思いますが上海、蘇州とも絨毯は剥がされてリノリューム床になっていました。
ホテルのランクは古いホテルの四つ星クラスぐらいでしょうか。
数少ない私の知っているホテルの中だと蘇州の雅都大酒店、大連の香洲大飯店がほぼ同等ぐらいかと。
私が監禁された部屋は北向きで日当たりは悪いですが、窓が大きいのでそんなに暗くはありません。
外の景色は大陽山の緑のみでしたが、鳥たちのさえずりが聞こえます。
鶯も鳴いています、啄木鳥もいるのでしょうか、コツコツコツという音も時々聞こえます。
グループチャットに送られていた写真を見ると南側の部屋だと景色が開けているようです。
換気扇は止められているので、残念ながら中国あるあるの浴室とトイレが臭い問題は発生します。
気休めに排水口の上に乗せる、ゴム製の蓋が置いてあります。
ホテルのアメニティは、石鹸、ボディーソープ、シャンプー、リンス、歯磨き粉などなど。
歯ブラシもまあまあ使えるタイプで、バスローブも2着ありました。
タオルは頼めば追加で持ってきてもらえますし、アメニティも補充してもらえます。
隔離ホテルは上海の部屋代360元+食費50元よりも蘇州の方が安くてずっといいです。
どうせ暇だし昼間からのんびり湯船につかるのもいいか、高い方の部屋なら必ず浴槽もあるハズ。
との読みはしっかり当たって浴槽がある部屋でした。
が。。”浴槽は使用できません、ご理解をお願いします”だそうです。
簡易的なちょっと冷やすだけタイプの冷蔵庫が各部屋にあると、
ホテル入居説明書に書かれていましたがどこを探しても見当たりません。
部屋中の写真を撮ってWechatでフロントに連絡して持ってきてもらいました。
空いている部屋から持ってくると言っていましたが、新品が届きました。
飲み物を冷やすレベルなら十分使えます。
入室時にペットボトルの水は24本置いてありました。不足する場合は1本2元で購入できます。
ホテル料金と同じQRコードで支払いできますので注釈に部屋番号を入れて、
隔離グループチャットにお金払ったから水を持ってきてと発信すれば、
食事と同じタイミングで持ってきてくれます。
ゴミは医療廃棄物用のごみ袋に入れて結束バンドで縛ってからドアの外へ出します。
こちらも足りなくなれば隔離グループチャットで要求します。
ゴミ袋の中国語は”垃圾袋 la ji dai"、結束バンドは”扎带 zha dai”です。
蘇州ルールで隔離ホテルでの荷物の受け取りや差し入れ、デリバリーは全て禁止されています。
中華弁当が食べられない方は、日本から大量の食糧を持ち込む以外に方法はありません。
例外として医薬品や乳児用品(ミルクなど)はOK、その他、緊急を要するものはフロントに相談して下さい。
一応禁酒、禁煙のはずですが、ちょっとぐらい飲んでもいいですよね。
日本から持ち込んだ紙パックの安物焼酎でたまに晩酌しています。
隔離ホテルに入って1週間ぐらいしてくると徐々にストレスも溜まってきます。
仕事などやることはそれなりにあるのですが、気力も少しずつ減退していく感じ。
上海3日+蘇州11日の集中隔離期間中のPCR検査回数は4回、入国時を除くと全て蘇州での検査でした。
検査対象者の名簿が前日にグループチャット上にアップされます。(たまにミスで漏れる人もいるけど)
集中隔離期間最後の1回は環境検査と言って、スマホ、歯ブラシ、リモコン、ドアノブ、テーブルなどに、
ウイルスが付着していないかも検査します。名簿の部屋番号にマークされた人が対象です。
何も言われない限り結果は陰性です。蘇康码の核酸検測査詢でも結果確認できます。
この記事をアップする頃はもう隔離ホテル(大陽山商旅酒店)から蘇州の自宅へ戻っているつもりでしたが、
ちょっと見通しが甘くまだ同じホテルに監禁されています。。
結局、蘇州では25日間のホテル隔離、蘇州のホテル代だけで10,000元となりました。
中国ではまだデルタ株時代から全く対応が進化していないため、江蘇省ルールは入国後から28日間完全隔離。
もう世界はオミクロン株の時代、何回PCR検査しても結果は変わらないよ!
と言いたいのをこらえつつ、同じ場所で呼び名が変わるだけになった健康観察隔離編へ続きます。
蘇州隔離ホテルの食事(中華弁当)内容などもレポートします。