遠州の遺跡・寺社・地名 133 西区舘山寺の愛宕神社
「132」で書いた、弘法穴古墳(穴大師)と近接する位置にある神社です。愛宕神社は、「舘山寺」のお寺への登り口より、左に登り口の石段がありますが、舘山寺と同じ標高にあります。
弘法穴古墳より1段、低い標高にあります。
祭神は「カグツチの神(火之加具土神)」ですから、火の神で、この地方で有名な「火の神」である秋葉山(あきばさん)とも関係ありそうです。
鎮座は「神亀四年(西暦772年)」ですから、古いです。
お隣の「舘山寺」を開いたという空海さんが生まれたのは774年で亡くなったのが835年ですから、愛宕神社は舘山寺より前にできたと暗に(いや公然とですね)主張していることになります。
愛宕神社で有名なのは京都府右京区の愛宕神社で、火伏せ(防火)と天狗の神さまですから、こちらの愛宕神社の火の神であるカグツチ神と、まあ同じだと言えるでしょう。
このカグツチは日本神話で、母イザナミから生まれるときに、その炎で母を焼き殺してしまったので、父イザナギに斬り殺されるという短命の神さまです。
なお「カグツチの神」と『竹取物語』の「カグヤ姫」は、いろいろ説はありますが、関係有りそうですね。もちろん「家具屋」では、ないです。
ここは、神社・古墳・寺院の3つが近接してあるという珍しいところです。おもしろいですね。
(予告編) 次回「134」は、天竜区秋葉山についての新たな発見!