新・本と映像の森 279 アニメ映画・細田守監督『未来のミライ』2018年
先週金曜日夜にテレビで放映した。すごくよかった。
4才の男の子に妹が生まれる。最初はお母さん、お父さんと愛犬も含めたドタバタ劇だが、庭の樹をキイにして愛犬が人の姿をして主人公と遊んだり、妹が未来から女子高生になってやってくる。
妹は「おひな様を早く片付けないと私がお嫁さんにいきおくれる」と言って、主人公といっしょにおひな様をかたづける。
クライマックスのひとつは主人公が1人で行く東京駅。明らかに「銀河鉄道の夜」ですね。「遺失物係り」も「車掌」ぽいし。
クライマックスのもうひとつは過去で出会う若い青年、「ひいじいちゃん」。
未来から来たミライは家族ではない異質な大人の役割をあまり果たしていないような気がする。
その役目を過去の「ひいじいちゃん」がしているようだ。
タイム・トラベルものとして、子どもの成長とからめた傑作。