自伝のための破片 8 詩「ボール・ペンへのオード 19721126」
むかしの本のあいだから40数年ぶるにメモが出てきた。20才のころ書いた詩のようなもの。
たぶん心が膿んでいたころに書いたものだろうと思います。
「ボール・ペンへのオード 19721124 NOV.26修正
青いボール・ペン
紙の上に
流れ出る思想の時間
ペン先がとまる
脳の電子が
流れぬ思想の時間
対話によって
自己の思想を
世界の上にとどめる 人間
青いボールペンによって
ぼくの思想は
紙の上に とどまる
ああ また ぼくは ボール・ペンをなくした
ある秋の日の夜のこと」