人間・生命・宇宙 新4 中国共産党の「核心」とは何か?
中国共産党の習近平主席が昨年の中央委員会総会で「核心」とされた。
いま現在、「党主席」であるのに、さらに「核心」を称するのはなぜか?
このことを考えるのにヒントとなるのは、「核心」を名乗るのは習近平さんが初めてではなく、以前に毛沢東さん、鄧小平さん、江沢民さんが称していた。それにつぐものだという点である。
それなら、理解できる。
毛沢東さん、鄧小平さん、江沢民さんの持っていた「核心」とは、ボクの読んだ文献の内容でいえば、「党内の絶対権力」のことだ。
つまり、党内でどんなに意見が違おうと、少数意見だろうと、「核心」が承認すれば、それは党中央の決定となる。
毛沢東さんや習近平さんなど「核心」が承認しなければ、それは党中央委員会の決定にはならない。
それだから、あの悲惨な文革が可能となったのである。あるいは、それ以前の大躍進も。
党中央が、劉少奇さんらがいかに、やきもきしても、党ナンバーワンの毛沢東さんに絶対の最高決定権を与えた以上は、ナンバーツー以下には、どうにもならなっかたのである。
1967年当時、劉少奇さんは中華人民共和国憲法に明記された「国家主席」であったが、それは一片の紙きれだった。毛沢東「核心」さんの命令の方が優先したのである。
1967年当時のことを「憲法違反」「違法」の罪で告発され、罰されたのは、何人くらい、いるだろうか。
これこそ、まさに「中華帝国」の絶対的な「皇帝的権力」といえるのではないか?
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では習近平さんは、その絶対権力、「核心」の力を、どこで発揮するのだろうか?
内政?外交?軍事?それは、まだわからない。
いずれにしろ、核心の力が発揮されるのは、中国共産党中央の意見がわれたとき、そのときこそ、絶対的な「皇帝的権力」が力をふるう時では、ないだろうか?