雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

思考ノート 9 「『資本論』を学ぶ」の2 谷野勝明さんの論文 20220324

2022年03月24日 10時17分47秒 | 思考ノート


思考ノート 9 「『資本論』を学ぶ」の2 谷野勝明さんの論文 20220324




 連作「『資本論』を学ぶ」では第1部からの学習シリーズとは別に、『資本論』に関係したこともいろいろ書いていくつもりです。


 今日はその第1回。


 3月12日に「新・本と映像の森 5」として、次の文章を書きました。


 「新・本と映像の森 5 川上則道『マルクスは書いたのか、エンゲルスは見落としたのか ー 不破哲三氏の論考「再生産と恐慌」の批判的検討 ー』本の泉社、2022年 20220312


 3月12日初版第1刷、A5判、253ページ、定価2500円


 つい数日前の「中日新聞」(1)面の本の広告に掲載されました。「うわあ、本の泉社さん、大胆だなあ」とボクは思いました。


 だって、副題が「不破哲三氏の論考「再生産と恐慌」の批判的検討」ですから。


 ボクは、それより数日前に、ネット情報で直接、本の泉社に電話して注文して、それが到着したばかりでした。


 一読した感想は、これは社会主義やマルクス主義に興味ある人がみんな読むべき価値のある本だということです。


 資本論の事実を探究している本であって、不破哲三さんを批判しているからといって毛嫌いして読まなければ、その人は科学的社会主義者でもマルクス主義者でもなくなってしまうと思います。


 詳しい感想は、いま忙しいので長い文章は書けません。今週の資本論学習会のレポーターが終わるまで待ってください。」


 「今週の資本論学習会のレポーター」終わったけど、1つには川上則道さんの本は不破哲三さんの3巻本とさらにマルクスの『資本論』『資本論草稿集』も参照して読まないといけないので、非常に時間がかかります。


 第2に、いまボクがウクライナ戦争反対運動で頭を使っている(身体は使っていない)ので、精神的余裕がない。
 
 まだまだかかります。このための「川上ー不破」索引まで作っているので。その代わりに、1つだけ新しい発見を書いておきます。


 「川上則道『マルクスは書いたのか、エンゲルスは見落としたのか ー 不破哲三氏の論考「再生産と恐慌」の批判的検討 ー』本の泉社、2022年」の252ページに「不破氏の『資本論』解釈を批判する論文が刊行されていることを本書の執筆中に知りました」とあります。


 そして谷野勝明さん(関東学院大学教授)の2論文が上げられています。


 その論文を読みたいなあと思い、数日前にネットで「谷野勝明」で検索するといくつもヒットします。その中の数個は谷野勝明さんの論文をPDFファイルになっていてダウンロードできます。


 興味のある方は、検索してダウンロードしてみてください。




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7 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
不破氏の見解を批判する論文 (相模豊)
2022-03-24 17:46:58
検索してダウンロードしてみたのですが、谷野勝明さん(関東学院大学教授)の2論文のうち、『経済系』第280集の方が、入手できませんでした。

今のところあきらめています。以下の論文です。
『資本論』体系形成の段階区分について―「恐慌の運動論の発見」による「大転換」説批判―
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ダウンロード (相模豊)
2022-03-25 18:20:34
谷野勝明さんの2論文のうちの1論文は、ダウンロードできました。ダウンロードしてみて、考えました。
この論文は、不破さんへの批判的論文なので、一方の論文を読むだけではだめだと思いました。2人の見解(谷野さんと不破さん)を比較しながら、読んでいきたいと思います。
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批判のあり方 (相模豊)
2022-04-11 07:06:04
牧野広義さんが、自らの『弁証的矛盾の構造』(文理閣1992)という著書の「あとがき」の中で、以下のように述べられています。川上則道さんも、「批判もその検討材料の一部分となるので変な誤解は避けられるようにもなる」などと、自著の「おわりに」で述べられています。二人の先生から、批判のあり方を学べました。まだ、谷野勝明さんの論文の前では、立ち止まっています。
「あとがき」→ P273(*一部抜粋)
「本書では、故見田石介先生をはじめとして、私自身が多くを学んだ先学諸氏に対しても、率直な意見を述べているが、論争の焦点が何かについてはできる限り明確にしたつもりである。本書に対しても読者諸賢の忌憚のないご批評をいただければ幸いである。」
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訂正 (相模豊)
2022-04-12 03:17:18
お詫び:牧野さんの本は、『弁証的矛盾の論理構造』でした。「論理」がぬけていました(訂正します、すみません)。
 せっかくですから、牧野さんの批判姿勢のうかがえる箇所を、引用させていただきます。
 「見田氏の場合、現実的矛盾の把握は鋭いが、しかし矛盾律や形式論理学についての本質についての検討は不十分であると思われる。とりわけ矛盾律が本当に現実的矛盾の把握を不可能にしているのかどうか、矛盾律の「普遍妥当性」を否定した場合、それがいかなる論理的帰結をもたらすのか、などについて、十分つきつめて検討されていないように思われる。(P176)
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中間報告 (さがみ ゆたか)
2022-04-14 19:17:38
谷野さんと川上さんとの違いについて、インターネット上では、谷野さんが全体的な理論批判であるのに対して、川上さんは部分的・限定的な「流通過程の短縮」論に対する批判にあると、指摘されている方もいました。私もそのような感じでいます。
ともに、不破さんを批判している点では、「共闘関係」といえるのかもしれません。
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有田議員の不破さん批判 (相模豊)
2022-04-24 19:34:36
「不破さんの理論を批判的に検討する必要がある」と訴える国会議員のツイッターを見つけました。「大いに議論して欲しい」とのこと。以下の通りです。

2022年3月8日 有田芳生のツイッター
「不破哲三理論の批判的検討です。じつはレーニン論に対しても批判を持つ学者はいるのですが、政党幹部ゆえに公開を遠慮する事情があります。百家争鳴。大いに議論して欲しいです。」

*百家争鳴「ひゃっか-そうめい」
いろいろな立場にある人が自由に議論をたたかわせること。多くの学者や専門家が何の遠慮もなく、自由に自説を発表し、活発に論争し合うこと。中国共産党のスローガンの一つ。▽「百家」はたくさんの学者・専門家。「争鳴」は自由、活発に論争すること。
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本の泉社 (さがみゆたか)
2022-04-25 19:22:55
川上則道さんは、この本を書くにあたって、以下のような本で準備されたのではないでしょうか?
251ページには、「私が感じる違和部分は、このほかにも、例えば、強力革命の概念についての見解や社会主義と市場の問題についての見解などの中にもありますので、時間をおいて機会を見ての検討を続行することにしました」と警告しています。「時間をおいて機会を見ての検討」というところが、学問的と言えるのかもしれません。本の泉社の刊行が続いています。

①『資本論』の教室                      新日本出版社 1997
②『資本論』で読み解く現代経済のテーマ            新日本出版社 2004
③ 市場原理と社会主義への展望                本の泉社   2013
④ マルクス「再生産表式論」の魅力と可能性          本の泉社   2014
⑤ 搾取競争が、格差を広げ、地球環境を破壊する        本の泉社   2016
⑥『空想から科学へ』と資本主義の基本矛盾           本の泉社   2017
⑦ 本当に、マルクスは書いたのか、エンゲルスは見落としたのか 本の泉社   2022
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