古代史の本 モース、E・S『大森貝塚』岩波文庫、岩波書店、1983年
帯に「日本考古学の第1歩というべきこの大森貝塚発掘の報告書は、モースの透徹した科学的精神をみごとに体現し、今にわれわれを圧倒する」と書いてあります。
1877年、アメリカ人のモースさんは日本に来て1877年(明治10年)に東京の海岸で汽車から「貝塚」を見て、発掘を計画しました。
たんに発掘しただけなら、単なる「遺跡マニア」「考古学ファン」ですが、モースさんは、その発掘の報告書を図版も含めて、日本語と英語で作成し発表したことです。
その報告書が、現代のわれわれに、この岩波文庫で残されました。
あのニセ「旧石器時代石器遺跡」のうち、どれくらい報告書が残されているでしょうか。報告書が残されていてもウソ報告書ですが。
このモースさんの報告書が、現代の用語「縄文時代」「縄文土器」の初出であることも、強く強調されていいと思います。
ぼくが持っているのは、1983年1月の第1刷のすぐあと、2月の第2刷ですが、今(2013年)増刷されているのでしょうか?ということで、ネットで検索してみたら、今日も定価で販売されています。買えますので。