雨宮智彦のブログ 2 宇宙・人間・古代・日記 

浜松市の1市民として、宇宙・古代・哲学から人間までを調べ考えるブログです。2020年10月より第Ⅱ期を始めました。

雨宮日記 2019年5月10日(金) このごろの体調 ① 右手の麻痺・しびれ 

2019年05月10日 10時07分57秒 | 雨宮日誌


雨宮日記 2019年5月10日(金) このごろの体調 ① 右手の麻痺・しびれ 

 右半身の麻痺・しびれは、もうほとんど変わりません。暖かくなったので、右手が冷たいのは、ほとんど無くなりました。

 右足と右手の麻痺・痺れは同じです。毎日、右手を左手でマッサージするのですが。夜、寝るときに、右足と右手の位置を決めて眠る体制になるまでが一苦労です。

 とくに右手の位置が問題で、右手が存在を主張してなかなか寝れないのです。

 それでも必ず午後11時過ぎには眠る体制に入って、ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第2番」をかけて、12時前には眠ってしまいます。

 朝は5時ごろにひとりで起きるか、7時に則子さんに起こされて朝食を食べるか、です。今日は5時前に起きて、パソコン「朝飯前」作業を2時間やりました。

  ☆

 則子さんは中央警察に平和行進の道路使用許可の申請にいきました。今年の平和行進ももうすぐです。

 


古代ブログ 107 浜松の遺跡・古墳・地名・寺社 54 山住神社(天竜区水窪町)

2019年05月09日 09時41分28秒 | 遠州古代史


古代ブログ 107 浜松の遺跡・古墳・地名・寺社 54 山住神社(天竜区水窪町)

 自由に出歩けない身体になったが、まだ重要な神社・遺跡も残っているので、文献でわかる範囲のことを書いていきます。

 天竜区水窪町の標高1100mの山住山頂に山住(やまずみ)神社があります。奈良時代に伊予(愛媛県)の大山祗神に来て貰ったのだそうです。昔は山住大権現とされ、山住神社となったのは明治維新からです。

 山犬信仰(狼信仰)で有名で神社の入口にるのは、狛犬ではなく山犬の石像です。

 山住神社から西へ5kmの、現在の152号線とJR飯田線の向市場駅のあたりに山住神社の「遙拝所」があり、山住神社を「遙拝」するようになっています。しかも山住神社はちょうど真東ではなく東から南へぶれて、たぶん冬至の日の出の方向です。それが1つ目です。

 2つ目には、山住山頂の山住神社の方向が問題です。『中日新聞 2008年8月18日(月)』(27)面「古道を歩く 秋庭街道 ⑲ 山住神社 鳥居中央に輝く朝日」は、こう叙述している。

 山住神社は南ではなく、県道に面して東を向いているらしい。

 「宮司の鎌倉秀雄さん(80)・・・が「一度見てごらんよ」と自慢げに話してくれたのが初日の出。午前7時ごろ、拝殿前の鳥居の真ん中から日が差してくるという。本当にそうなら、神秘的な光景だ。」

 「山頂部という地形上の制約などからと思ったが、鎌倉さんの話と結びつけると周到な計画に基づいて建てたのかもしれない。居合わせた神職に尋ねると、やはり元旦祭の時は鳥居の中央部に日が差し込むという。」

 浜松に広範に分布する太陽信仰・冬の朝日信仰であることは明白です。

 それにしても、太陽信仰と狼信仰の関連は今は何もわかりません。

 何か判ったら続報します。

 


古代ブログ 106 回る信仰 説明要項 2007年6月14日 雨宮智彦

2019年05月08日 20時24分52秒 | 遠州古代史


古代ブログ 106 回る信仰 説明要項     

   2007年6月14日 雨宮智彦

 2007年に書いた勉強のためのメモ。内容はバラバラだが、意味がありそうなので掲載しておきます。正式の考察はまた時間のあるときにやります。 20190508


 謎の発端

謎① たんに拝むだけや、座って瞑想するだけではない
行動的な信仰があることをバーミヤンの大仏を見て「なんで立っているの?(則子)」

謎② バーミヤン大仏をぐるっとめぐる地中の回廊
NHKテレビ シルクロード チベット仏教・秘境ムスタン 仏像をぐるっと回る
では、この回廊を、どっちむきに回ったか?

 謎の解決

仏教信仰 初期 ストゥーパ 仏舎利(仏の骨)を入れる
丸い土まんじゅう → 卒塔婆
         → 塔

サーンチー・ストゥーパをめぐる回廊 右回り
インドでは右が清浄、左が不浄、食事は右手で、トイレは左手で
握手はぜったいに右手で 多数派が右利きなのと関係あるかも

お釈迦さまは、ルンビニーで母マヤの右脇腹から生まれた
清浄な右手を聖なる中心に向けて歩くと右回りになる
お釈迦さまは、カピラ城で、東門・南門・西門と出て老病死と出会い、最後に北門から出て修行者に出会い、出家を決意する。

仏像ができて中国へ伝わると 金堂に安置される
中国は南北軸 ① 門 ② 塔 ③ 金堂 というライン
四天王寺方式
日本ではこれを横に門を作って見てしまう

日本では東西軸になる 門を入ると 左右に 塔と金堂が並んでいる
この塔と金堂を右回りにめぐる

これが右回り=左側通行になる 
逆に左回り=右側通行になる

元は天体(星月日)の運行、時計の元は日時計、日時計の影は右回り
インド・イスラム・エジプト・ギリシャは右回り 時計回り 太陽文化(南向き)
ローマ・メソポタミア・中国は左回り  反時計回り 星文化(北向き)

四国八八カ所巡礼は右回りらしい

陸上競技はなぜ左回り?
ひもの先におもりをつけて回す時、あなたはどっちに回す? 

 


雨宮日記 2019年5月7日(火)の2 脳出血の日からちょうど4年目が始まる

2019年05月08日 05時27分45秒 | 雨宮日誌


雨宮日記 2019年5月7日(火)の2 脳出血の日からちょうど4年目が始まる

 脳出血をおこし救急車で入院したのは、3年前の2016年5月6日の深夜午後11時半ごろでした。

 たしか2階の真ん中の部屋でフトンの上で何か本を読んでいたような記憶があります。急に右半身が力が入らなくなって立てなくなりました。数分間フトンの上で苦闘したすえに、隣の部屋で寝ていた則子さんの助けを呼びました。

 当時、則子さんはいまの介護職に勤めていて、週何回か夜勤もしていました。もし夜勤で則子さんのいない晩だったら最悪だったでしょう。

 いまの右半身麻痺ぐらいで済んだのは不幸中の幸いです。残った左半身と脳の機能で生きています。

 今日5月7日から4年目に入ります。 

 

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雨宮日記 2019年5月7日(火) 尾林さん講演の第3回で完了

2019年05月07日 21時46分27秒 | 雨宮日誌


雨宮日記 2019年5月7日(火) 尾林さん講演の第3回で完了

 2月10日の水道民営化問題、尾林さん講演のビデオ作成、第3回。ネット「浜松市の水道民営化を考える市民ネットワーク」にアップ。講演としては1時間半、いちおう終了。

 今日から自主編集チーム「ふくろうネット」を同名のNPOがあったため「浜松ふくろうネット」と改名した。

 質疑応答をどうするかは後で作る価値があるかどうかを判断する。

 「2019年2月10日「水道民営化は誰のため?」 尾林弁護士 
 動画 浜松ふくろうネット -下- アップのお知らせ
 リンクにアクセスしてください。

① 2019年2月10日 「水道民営化は誰のため?」 尾林弁護士 5
    https://youtu.be/9IiOEFz_xHQ

② 2019年2月10日 「水道民営化は誰のため?」 尾林弁護士 6
    https://youtu.be/vG1fKkqNw4Y」

 第5回、12分40秒。第6回、14分46秒。

 浜松市民にとっても、全国の水道問題に関心のある人たちにとっても、大事な講演だと思います。

 創るべきビデオはいっぱいあるので、その優先順位と長さを決めるのが、いちばんの頭と心の使いどころかな。

 判断を間違えないようにしないと、時間を浪費してしまう。

 


新・本と映像の森 264 推理探偵小説選  20190506

2019年05月06日 11時33分59秒 | 本と映像の森


新・本と映像の森 264 推理探偵小説選  20190506


 前にリスト「新・本と映像の森 221 SF文献 リスト 20181230 作成 雨宮智彦 2018年12月30日 18時45分32秒 | 本と映像の森」や「新・本と映像の森 243 小説家・科学者・思想家 10選 Ver1.1 2019年03月19日 21時37分47秒 | 本と映像の森」を掲載しましたが、その「推理探偵小説選」版です。

 もっといろいろ「ボクの読んだ○○○○選リスト」を書いていこうと思います。こういうのを、もっと一人ひとりがやればいいと思いました。

 推理探偵小説のマンガ版はありますが、SFの場合にような傑作といえるものは、あまりなさそうです。


 下記のリストは読んでいない本を含みます。

 すみません。外国推理小説の最近のものは、ほとんど不案内ですので挙げておりません。

 

 日本

赤川次郎『三毛猫ホームズの推理』光文社文庫
芦辺択『綺想宮殺人事件』東京創元社、2400円
綾辻行人『水車館の殺人』講談社文庫
有栖川有栖『マジックミラー』講談社文庫、
江戸川乱歩『江戸川乱歩傑作選』新潮文庫
奧泉光『シューマンの指』講談社
小栗虫太郎『黒死館殺人事件』
川瀬七緒『シンクロニシティ 法医昆虫学捜査官』講談社
京極夏彦『絡新婦(じょろうぐも)の理』
京極夏彦『魍魎(もうろう)の匣』
竹本健治『匣の中の失楽』講談社文庫
中井英夫『虚無への供物』講談社文庫
中山千里『贖罪の奏鳴曲』講談社文庫
松本清張『共犯者』新潮文庫、短編集
松本清張『黒い画集』新潮文庫、短編集
夢野久作『ドグラ・マグラ』角川文庫
森博嗣『すべてがFになる』
森博嗣『黒猫の三角』
米沢穂信『本と鍵の季節』集英社、1400円


 外国

アイザック・アシモフ『黒後家友の会 1』創元推理文庫
カー『皇帝のかぎ煙草入れ』
エラリー・クイーン『Xの悲劇』
エラリー・クイーン『Yの悲劇』
アガサ・クリスティ『アクロイド殺人事件』
アガサ・クリスティ『ABC殺人事件』
チェスタートン『ブラウン神父の童心』創元推理文庫
コナン・ドイル『緋色の研究』
コナン・ドイル『パスカヴィル家の犬』
ポー『黄金虫』
ポー『黒猫』
ヴァン・ダイン『僧正殺人事件』
ルブラン『奇岩城』
ルブラン『813』
ルルー『黄色い部屋の謎』

 

 


雨宮日記 2019年5月5日(日) 尾林さん講演ビデオの第2回作成

2019年05月05日 21時32分44秒 | 雨宮日誌


雨宮日記 2019年5月5日(日) 尾林さん講演ビデオの第2回作成

 2月10日の水道民営化問題、尾林さん講演のビデオ作成、第2回。

 ネット「浜松市の水道民営化を考える市民ネットワーク」にアップ。

 「2019年2月10日「水道民営化は誰のため?」 尾林弁護士 動画 ふくろうネット -中- アップのお知らせ リンクにアクセスしてください。

① 2019年2月10日 「水道民営化は誰のため?」 尾林弁護士 3
    https://youtu.be/-PVF_99Z3TM

② 2019年2月10日 「水道民営化は誰のため?」 尾林弁護士 4
    https://youtu.be/rXBEZB6fe3k」

 3は14分13秒。4は17分12秒。もう1回やって、本編90分はできあがります。ただしまだ質疑応答がある。

 いま、ネットで検索したら「特定非営利活動法人 ふくろうネット」というのが熊本にありますね。よって、ぼくたちは「浜松ふくろうネット」を名乗ることにしましょう。

 ただし「ふくろうネット」の名前は商標登録は無理だろうと思います。


   ☆

 いま午後9時25分、わが家の前を「おいさあ、おいさあ、おいさあ、おいさあ・・・」と浜松まつりの「練り」が通っていきました。

 今日で浜松まつりは終わりです。

 


雨宮日記 2019年5月4日(土) アリさんとコウモリさん

2019年05月04日 18時44分48秒 | 雨宮日誌


雨宮日記 2019年5月4日(土) アリさんとコウモリさん

 「アリさんとコウモリさん」と書くとイソップ物語にありそうなタイトルだけど、蟻さんと蝙蝠さんは、ぜんぜん別です。

 アリさんは、お昼ごはんのお弁当を則子さんと2人で食べるとき、今年初めて2階の2人の部屋にアリさんたちが進入しているのを見つけました。すぐ退去命令を出しました。

 夕方4時前後に窓から見える空は晴れているのに、雷の音がし出したので、慌ててパソコンの電源を切りました。曳馬では雨は降りませんでした。

 夕方5時30分ごろ、窓からコウモリが舞っていました。

 夜6時50分、まつりの練りの太鼓が聞こえました。

 


新・本と映像の森 263 緑川聖司『腫れた日は図書館へいこう』<ポプラ文庫ピュアフル>、2013年

2019年05月04日 12時57分36秒 | 本と映像の森

新・本と映像の森 263 緑川聖司『腫れた日は図書館へいこう』<ポプラ文庫ピュアフル>、2013年

 ポプラ社、2019年第14刷、246ページ、定価本体580円、原書2003年小峰書店

 著者の緑川聖司さんは「新・本と映像の森 261 緑川聖司/作、竹岡美穂/絵『怪談収集家 山岸良介の帰還』<ポプラポケット文庫>、2015年」で紹介した。

 「ほのぼの図書館ミステリー」。主人公は雲峯(くもみね)市陽山(ようやま)小学校5年生の茅野(かやの)しおり。

 大の本好きなしおりが雲峯市立図書館を舞台に活躍し、雲峯市立図書館に勤めるいとこのお姉さん・美祢子さんやクラスメートの安川くんたちといっしょに成長していく。

  プロローグ
  第1話 わたしの本
  第2話 長い旅
  第3話 ぬれた本の謎
第4話 消えた本の謎
第5話 エピローグはプロローグ
  第6話 雨の日も図書館にいこう

 しおりは図書館のボランティア作業を手伝っていて、こういう言葉に出会う。

  「本は新しい世界への扉である」
  「本は新しい世界への鍵である」

 ボクもほんとうに、そう思います。

 


新・本と映像の森 262 呉智英『インテリ大戦争』JICC出版局、1982年

2019年05月03日 16時50分05秒 | 本と映像の森

新・本と映像の森 262 呉智英『インテリ大戦争』JICC出版局、1982年

 255ページ、定価980円

 すごく面白い論争集です。ただし、むかしの本なので手に入るかどうか知りません。

 第Ⅰ部の「悪書槍玉」で片っ端から槍衾にしている。

  竹村健一 悪書以前
  石子順  代々木の森の蝙蝠は
  桐山靖雄 バチあたりな粗雑さ
  倉前盛通 三流の論理
  五木寛之 いいことづくめ
  清水幾太郎 明治から疑え
  天声人語  教養スノッブ
  岸田秀   現代ヤミ市
  山本七平  イエスがわからない
  渡部昇一  エホン読みの原典知らず
  津村喬   全共闘の恥部
  日高六郎  脆弱思想を考える
  
 ほかの批判されている主な人は、以下のようです。

  宮城音弥
  司馬遼太郎
  樋口清之
  野間宏

 いちばんおもしろいところは、石子順さん批判と津村喬vs稲葉三千夫のマンガ「論争」。熟読すべきだと思いました。マンガを読んだことのない人は、この瞬間からでも遅くはないから、読んで欲しい。

 「名著の教え」もおもしろい。「史記」「世説新語」「論語」「荘子」

 むしろ、こっちの古書に関連した話の方が、呉さんの論理はさえている。また機会があれば紹介したい。

 なお呉智英さんの後の実像は、小林やすのりさんのマンガ『ゴーマニズム宣言 9』(双葉社、1996年)で生き生きと描かれている。

 小林やすのりさんのマンガなど読まないという人はいると思うが、小林やすのりさんは時期によってすごく振り幅の大きい人で、あっち側にいる時もあるけど、こっち側に来ることもある、そういう複雑な人だと思います。

 ところで、呉さんのたくさんのステキな教訓の1つ。

 「バカが教科書の国家主義的反動化を進めようとしている時、それに抵抗するのに、
別のバカをのさばらせなっければいけないとは。“バカを以てバカを制する”のは1つの有力な戦術であるが、自分がバカに伝染しないだけの心がまえは忘れてはならない。」(p
83~84)。

 もちろん、これは80年代の話です。

 


雨宮日記 2019年5月2日(木) 「れいわ」「れいわ」と・・

2019年05月02日 13時43分58秒 | 雨宮日誌

 

雨宮日記 2019年5月2日(木) 「れいわ」「れいわ」と・・・

 マスコミは昨日から「れいわ」「れいわ」の大洪水。ボクにはそれが「令和」「令和」ではなく「霊は」「霊は」というオカルトの大洪水に聞こえる。

 こういうのが好きじゃない人のための番組をつくれば、かなり視聴率が稼げると思う。

 社会科学的には2点。まず「天皇制」は象徴天皇制になることで共産党が戦略的に反対してきた「天皇制」ではなかなりました。つまり戦略的な反対物は日本独占資本とアメリカ帝国主義だけになりました。

 つまり共産党は現在の象徴天皇制に反対というわけにはいかない。個々の行為に反対する場合はある、ということです。

 2番目に、令和天皇さん、令和皇后さんなど「皇族」は「国民」の範疇には入らない。それは平成天皇さんの退位の言葉に明確に現れています。本来的な「国民の概念」は違うと思いますが。

 天皇家と古代史については別項で論じっます。

    ☆ 

 お昼に、則子さんが帰ってきて窓を開けたら、小鳥のさえずりが聞こえた。あれはヒバリかな?

 則子さんが「庭の薔薇が1つ咲いたよ」と。

 5月ですね。May。さつき。今日は暖かです。

 


新・本と映像の森 261 緑川聖司/作、竹岡美穂/絵『怪談収集家 山岸良介の帰還』<ポプラポケット文庫>、2015年

2019年05月01日 15時39分16秒 | 本と映像の森

新・本と映像の森 261 緑川聖司/作、竹岡美穂/絵『怪談収集家 山岸良介の帰還』<ポプラポケット文庫>、2015年

 ポプラ社、新書版、236ページ、定価本体650円

 ジュブナイルです。主人公は「ぼく」の高浜浩介、多々良小学校5年生。5年前にこの街にいて父の転勤で戻ってきた。

 主な登場人物は、幼馴染みの同級生園田さんと狭間慎之介(はざましんのすけ)くん。

 「ぼく」は霊媒体質があるらしく、幼稚園のころ何か事件があったらしいが「ぼく」はまったく憶えていない。

 高浜家が借りた家の隣が、「怪談収集家」の青年・山岸良介さんで秘書の美女、黒猫といっしょに住んでいる。

 「ぼく」は、事件と霊のほうから寄ってきてしまう「受動的主人公」です。「怪談収集家」の山岸良介さんや「怪談大好き少女」の園田さんに連れられて怪事件に遭遇する。

 山岸良介さんは「怪談話」ではなく「ほんとうの怪談」を集めて『百物語』を「書いている」。それを完成させるのが山岸さんの仕事なのだ。

 それを邪魔している謎の「かげ男」・・・。山岸良介さんはいったい何者なのか。そして高浜浩介くんの役割は・・・?

 かなり長編になりそうなので、また紹介します。

 宮部みゆき『三島屋変調百物語』の主人公の少女も百物語の場に立ち会うだけで、むち
ゃくちゃ受動的主人公すよね。(「新・本と映像の森 215 宮部みゆき『泣き童子(わらし) ー 三島屋変調百物語参之続 ー』角川文庫、2016年」)

 でも、こういう受動的主人公ってボク(雨宮智彦)は好きというか、波動がむちゃくちゃ合う感じがする。

    ☆

 平井和正さんの小説『幻魔大戦』で、主人公の1人・東丈(あずまじょう)さんが赤ん坊の頃にもっていたESP能力が大きくなると消失してしまうのを思い出します。

 あなまり「霊」や「オカルト」を詳しく語ると他の分野の言動が疑われますので(もはや手遅れですか)、これくらいでやめておきます。

 

   ☆

 追加。タイトルは『怪談収集家 山岸良介の帰還』ですが、むしろ『怪談収集家助手 高浜浩介の帰還』という方がいいと思う。

 「帰還」というのは、そこに長くいなかったということですから。山岸良介さんが長くいなかったという文献はないと思う。

 高浜浩介くんは、5年間いませんでしたから。