雲は完璧な姿だと思う。。

いつの日か、愛する誰かが「アイツはこんな事考えて生きていたのか、、」と見つけてもらえたら。そんな思いで書き記してます。

日傘をさす女性と宮崎駿

2012-08-10 00:12:16 | 感動
モネを見ていると、
僕はいつも大好きな宮崎駿さんの
一連のアニメ作品を思い出してしまいます。

例えば、
ポニョの家のモデルでは?
と言われている「ヴァランジュヴィルの崖の漁師小屋」や、
どことなくトトロの田舎の世界観を持つ
「ヴェトゥイユのモネの庭」など。
どれも「印象派」独特の光の捉え方。描き方。タッチ。
写実主義とは違う意味での繊細さ。緻密さ。
それらのコダワリの結実として立ち表れ、
伝わってもくる「ふんわり」とした優しい明るさ。
そんな印象や世界観が
宮崎さんの作品と共通している様な感覚を受けてしまうのです。

そんなモネの絵の中でも、
僕はこの「散歩、日傘をさす女性」が大好きで。
「ウルトラマリンブルー」という記事でも書いている、
もう一つの大好きな絵であるフェルメールさんと一緒に
部屋の片隅にいつもちょこんと貼られています。
僕はこの絵を見ているとなんだかとても幸せで、
穏やかな気持ちになってしまいます。
それは、
モネが自らの愛する妻と息子を描いたからなのかもしれませんが......

そして、
さらに感服してしまうのはこの絵の持つ美しすぎる構図。
この構図も宮崎アニメに良く出てくる
「印象的な構図」
と似ている様に感じています。

さらにさらに......
この絵は......
よーーく、よーーく見ると......

人物の周りにうっすらと光が描かれています。

それは「オーラ」と言った方が伝わるのでしょうか......

あまりこんなおバカな見方をしている人はいないと思いますが......

よく見ると確実に描かれています。

僕にはこれがこの絵を特別にしている
大切な隠し味の一つのように思えています。
「光」という超微妙、且つ、
繊細なものを捉える天才だったモネにとって、
体やモノの周りにある、反射しているような光を描き込むことは
とても簡単なことだったのかもしれません。
僕はいつもこの絵を見る度に、
このオーラの描き方に感激してしまいます。
少し前にこの絵が来日した時は
この絵の前に数十分立ちすくんで見ていました。
しかも、
展覧会の開催中に4回も見に行ってしまいました......(*´ω`*)
付き合って頂いたあの方、この方、申し訳ありませんでした。

宮崎さんは自らの作品に関して、
表立った場所やメディアなどで深く語るようなことは
あまりしない印象が僕にはありますが、
森羅万象万物広くに途方も無い量の見識を持つ(であろう!)宮崎さんです。
「もし」モネのことが好きだったとしたら、
一度その「宮崎流モネ話」なんてものを伺ってみたい気もします。
宮崎さんの様な方の目を通して見るモネとは?
それはどんなモネなんだろうか......
なんだかとーーっても興味が湧きます。

「散歩、日傘をさす女性」を初めて見た時、
僕はそれまで見たどの絵よりも美しいと思いました。
息を飲み、立ちすくむ美しさ......という感じ。
それは宮崎駿さんの作品にも同様に感じていることであって。
どちらも自分が美しいと感じたものを自分なりの方法で表現し、
伝えることが出来るということが僕には余りに羨ましく、
偉大なことだと思えるのです。


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