新・眠らない医者の人生探求劇場・・・夢果たすまで

血液専門医・総合内科専門医の17年目医師が、日常生活や医療制度、趣味などに関して記載します。現在、コメント承認制です。

ど~でもいい話:僕と患者の希望

2009-04-04 23:49:52 | ど~でもいい話

こんばんは

 

再び病棟へ行き、今帰ってきました。

 

研修医が電話にでないということで僕の所に電話が来たのですが・・・ 今、緩和ケアに入っている方がおります。血液腫瘍に加えて固形腫瘍が出てきて、固形腫瘍が多発メタでどうしようもない状況。

 

流石に在宅医療などへ持っていこうとしましたが、酸素必要量が多くなり…このまま看取ろうと思っています

 

その方の希望はできるだけかなえようと思っています。

 

呼吸困難はモルヒネで対応していますし、食べたいものは好きに食べてもらっていますし、何か希望があればかなえようとしています。

 

ただ、今日病棟に行った時に言われたこと

何で先生、すぐ来てくれないんですか。いてくれないんですか?

・・・・・・流石に2,3日ではなくて1~2週間単位で悪化していく状況なので・・・

 

一応ドタバタ対応しなくてよい状況だったら僕も家に帰ります。僕も体力をある程度蓄えないと、いざという時に力が出せませんから・・・。

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なかのひと 

ずっと病棟にいたら(まぁ、ほとんどいるんですけど)そのうち死にますw

 

この患者さんの希望は叶えられたら叶えたいです。医者冥利に尽きますしね。

 

しかし、僕に「病棟に住んで、ずっと死ぬまで近くで見ていなさい」と言われているような気がして、胃が痛くなってきました。

 

訴え自体はモルヒネ持続点滴をフラッシュして、時間当たりの投与量を上げたら落ち着いたんですけど。

 

 

あぁ・・・本当に打診程度で腹部に痛みが出てきたんですけど。内視鏡飲んだらきっと何かあるな・・・

 

 

いろんな意味で疲れた。

もう寝よう・・・・orz

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休床はいろいろな病院で存在:うちも、あそこも・・・・医師・看護師不足は問題だ!

2009-04-04 18:00:05 | 医療

つづけます

 

こちらの記事を読み思わず

「うちはもっと減らしているような気が・・・」

 

もっとも、悪いのは医療行政に手を抜いている日本だとは思いますが・・・。

 

困るのは我々日本国民なんですけどね、手薄い看護を受けた場合は・・・

 

県立奈良病院:看護師不足、深刻 69床休床、過密勤務緩和迫られ /奈良

4月3日14時1分配信 毎日新聞  

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090403-00000137-mailo-l29

県立奈良病院が4月から、看護師不足のため病床69床を休床する事態に追い込まれている。県医療管理課は「看護師の厳しい勤務状態を緩和する必要もあり、県民に迷惑のかからないようぎりぎりの範囲で決断した」と説明。今年度予算に夜間看護手当ての引き上げや院内夜間保育の実施などを盛り込んだ。早期の復床を目指すが、看護師不足は深刻化する一方で、確保は難しい状況が続きそうだ。【高橋恵子、中村敦茂】 

 

県によると、同病院の認可病床は430床だが、07年4月から410床で運用している。今年7月時点で39人の看護師が不足すると見込まれるため、さらに11科69床を休床することにした。 内訳は、内科28▽神経内科3▽小児科5▽外科9▽整形外科7▽脳神経外科3▽皮膚科2▽泌尿器科4▽婦人科4▽眼科2▽耳鼻いんこう科2。充実を図る救命救急センターと産科、NICUは現行の病床数を維持する。 

 

県医療管理課によると、勤務の厳しさや家庭との両立の難しさなどから看護師の離職率は高い。06年の診療報酬改定で、患者7人に対し看護師1人の手厚い看護基準を満たす医療機関の診療報酬が加算されることになり、病院間の獲得競争も激化している。 

県立奈良病院では、08年度末で26人が退職。同年度中の中途退職も19人いた。これに対し、今年4月の定期採用は15人にとどまった。県では07年秋以降、年1回の定期採用に加え、毎月の随時募集も実施しているが、採用環境が厳しくなる中、欠員を解消できない状況が続いている。 

日本看護協会の調査では、06年度の県内看護職員の離職率は16・0%で、全国最悪の大阪府(16・8%)に次いで2番目の高さ。県内の看護師養成機関の07年3月の卒業生のうち、県内就業は57・7%にとどまっている。 4月3日朝刊

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うちもどんどん休床していますけど?

 

実際、今閉鎖されている病棟の部屋を開放できればサテライトにとんでいる患者さんの受け入れは可能なんですけど。

 

しかし、事実上看護師数が3名減っているようなものなので・・・うちの病棟のように重症患者の集まりのような病棟(敗血症を起こしてもショックにならなかったら個室にはいかない。敗血症は6人部屋で管理されているという、他の診療科の医師に言わせると「ありえない」そうだが、それでも管理はできている)は、看護力の低下は即患者の不利益になり…あの部屋を開放することもできず。

 

というより各病棟、一部屋ずつ閉鎖しているけど・・・・。

 

良い待遇を与えることができないような制度になっている「日本の医療」制度が悪いのか、病院の体制が悪いのか・・・。

 

看護師だけでなく、医師にしたって僕のように昼も夜も休みなく働く、そういう人間がいるから成り立ったりするギリギリの状況なんですけどね。今の医療って。

 

実際患者さんのことを考えると休むと患者さんの不利益になる可能性が高く、休むに休めないわけで・・・。

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なかのひと 

だって、病棟を代わりに守ってくれるほど人手がいないんですもの。交代できないし(笑

 

もっとも、そろそろ過労で倒れかねませんけどね(笑

(たぶん、Blog書いているうちは倒れそうにないな)

 

それでは、また。

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まだ、一度も休みをとっていないんですか?・・・・Ans. はい

2009-04-04 17:37:17 | 医療

こんにちは

 

今、帰りました。今日もプチ急変はありましたが、何とか病棟は安定したので帰ってきました。

 

プチ急変というのは、突然呼吸困難が出現してSpO 50%~70%まで下がって・・・。それを繰り返すものだから「肺塞栓症か?」と疑い(挿管していたので長期臥床+大腿静脈からのCVカテーテル(1週間だけど)が入っている)造影CTなど、撮影しましたが結局のところわからず。D-Dimerも36と上昇しており、かなり疑わしいのですが・・・・。

 

循環器内科当直を呼びましたが心エコーで所見がないので、Mainの動脈には閉塞はないだろうということで落ち着きました。へパリンの投与を予定通り開始して終わりです。

 

原因としてもう一つ考えたのは粘調な痰が引けているので、ビソルボンを使用して痰を薄めています。つまり痰づまりによる一過性の気道閉塞の可能性を考えての処置です。

 

僕が朝行くまで夜中のことは研修医が対応してくれていたみたいですが、肺塞栓などの可能性は考えていなかった様子・・・。

 

こういうのは連絡していいぞ…と思ったり。というか、クリティカルになる前に連絡しなさい

 

因みに、これらの処置を開始してからは一度もSpO2の低下はありません。どちらかなんでしょうね・・・きっと。

 

逆に昨夜起こされたのは・・・夜中の3時半。

 

「先生、夜分すいません。今、よろしいでしょうか?」

・・・・何がよろしいのか、わからないが(笑…急変か・・と思い、この研修医の患者さんで危ない患者さんを想定して

 

「○▽さんの呼吸状態が悪化したか?」

と聞くと・・・

「いえ、トリセノックスを使用している▽さんですが・・・・」

この時点で、不整脈でも起きたか…と思ったのですが

「うんうん。」

「現在、トリセノックスのDay○で、~のようなことをしております・・・」

 

イライラ。知っている。そんなこと。

 

「で?」

「はい、で~~という状況なのですが・・・」

で、何が起こったんだ!

 

夜中の3時半に電話してきているのに本題になかなか入らない

「はい。寝る前あたりから体が痒かったそうなんですが、今全身にじんましんが出ていまして」

「Virtalは?」

「は?」

「いや、だからアナフィラキシーとかがあるから電話したのではなくて?

「いえ、Vitalも大丈夫です。胸の音も・・・」

「じゃぁ、どうしたの?」

「いや、どうしたらいいかなと思いまして」

「・・・・ソルコーテフ100mgを静注してください。何か原因らしいものは?」

「わかりません」

なんだかな~。疲れる・・・・。

 

肺塞栓などもそうですけど・・・・昨日も急患が入っているのですが(発熱と意識レベルの低下。敗血症疑い)、血圧が下がり目であることを認識していなかったんかこいつ・・・・?

 

まぁ、今日すでに熱も下がってレベルも改善しているからいいものの、問題点を認識していないようでは先が思いやられる・・・。

 

と、いろいろやって初発の白血病の患者さんと家族にムンテラ(インフォームド コンセント)を行って、帰り際に床屋によって帰りました。

 

椅子に座った瞬間眠気が来て

 

うとうと・・・うとうと・・・・

 

はっ 気がついたら終わっていました。

 

「先生、まだ一回も終日で休みをとっていないんですか?

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なかのひと 

と言われたので

「はぃ・・・・」

と言ったら、絶句していました。

 

 

だって、僕がいるのといないのとだと病棟で急変対応力が全然違うんだもの

 

さて・・・今日は疲労回復に努めるか…それとも、今買ってきた本を読もうか・・・。

 

それでは、また。

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