だしぬけに今年はMLBの応援に精出すことに決めた。昨年のワールドシリーズの全4試合を目撃したことがキッカケになったかもしれない。人の関心事は移ろいやすい。私の場合、すべてにおいて何を会得することもなく飽きて移ろいそれぞれに中途半端な思いを残すばかりだ。しかしその時々の選択の結果であるから後悔などしてもはじまらないと言い聞かせている。
かって巨人大鵬卵焼きといわれた時代があった。そんな時代にスポーツ紙を宅配で購読することは珍しかった。中学生の私はこらえることができない。駄々をこねて短期間購読することになった。両親はそれぞれ地方のそのまた地方で勤務していて同居してなかった。さびしい家庭環境(当時そのように思っていた)と共になぜか急にスポーツ紙のことを思い出した。生活様式は激変しネットでMLBの情報などいつでも手に入れることが可能だ。
私の注目は日本で開幕戦を行うボストン・レッドソックスの松坂ではない。今年の8月に40歳になる野茂英雄である。日米両国で新人王、メジャーで2回のノーヒットノーラン等数々の実績を持つ。06年の6月に右ひじの手術をしてこの2年間メジャーでの登板はない。今年になってカンザスシティ・ロイヤルズとマイナー契約してメジャー昇格を目指す。監督はもと日ハムのヒルマン監督だから何かと心強い。現在はトルネード投法を捨てセットポジションから投球している。大阪育ちだがルーツは南島だと聞いたことがある。ぼそぼそした語り口はまさしくそうだ。40歳のメジャー勝利を期待する。
もう一人は松井稼頭夫である。こちらも大阪育ちで32歳だ。メジャーに移った当初は苦しんだが昨年度はやっと本来の力を発揮した。今年は招かれてヒューストン・アストロズと3年契約を結んだ。私のむこどのがひいきのチームである。生え抜きのビジオ二塁手が引退しその後を松井が任されることになった。私が西武球場に足を運んでいた頃に俊足強打の遊撃手として活躍していた。そのむこどのが4月早々に帰国し残りの家族は5月末に移住する予定である。私だけアメリカはまだ一度も訪れたことがない。メジャー観戦が近いという予感がある。