玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*彼の国と此の国

2008年11月11日 | 捨て猫の独り言

 ジャッキー・ロビンソンが大リーグ初の黒人選手としてデビューしたのは1947年だった。それ以前の大リーグは白人だけの世界。黒人選手は自分たちだけのニグロ・リーグでプレーするしかなかった。さまざまな長い歩みを経て、米国初の黒人大統領が誕生した。オバマ氏は47歳である。

 共和党の大統領候補選挙が始まった頃に私は初の女性大統領候補誕生を予想した。先ずは女性で黒人は時期尚早かと思った。金融危機、イラク戦争終結などの状況が味方したともいえる。そして期待が一気に失望に変りかねない困難な状況は相変わらず続いている。とりあえず肌の色という壁をひとつ乗り越えたアメリカの人々に敬意を表したい。

 くらべて日本の政治状況は混迷の度を深めている。久しぶりに日本の政治は三流という言葉が思い出された。大統領制と異なり議院内閣制だからという逃げ口上は聞き飽きた。権力維持に汲汲としている。景気政策の目玉として出された政策が定額給付というお粗末なものだ。しかも実施に当たっての修正が相次ぎ閣内も不一致である。与党内からも首相はぐらついて見苦しいとの批判の声が出始めている。

 定額給付は税金を使った自民党の選挙運動とみる有権者も多くなってきた。いつ衆議院の解散があってもおかしくない状況が続き与党議員でさえ苛立っている。麻生(68歳)首相はハッピ姿で商店街に出没したり、酒場で学生と飲み交わしたりパフォーマンスに精出している。学生と話すならば熱く政治を語れ。相変わらずコミックの「ゴルゴ13」の話題ばかりで間が持てなかったのか予定を1時間も早く切り上げ、その後ホテルのバーで飲み直したという。政局より政策という掛け声さえも空しい。

コメント (3)
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