玉川上水の辺りでハナミズキと共に

春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえてすずしかりけり (道元)

*荒れもようの日曜日

2014年04月07日 | 捨て猫の独り言

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 3月30日は朝から青梅に出かけた。雨に突風の予報だったが朝食がすんでも、まだ雨は落ちてこない。終了後にすべての木を伐採するという梅の公園の「梅まつり」の最終日ということで心が動いた。日向和田駅で降りて、深い多摩川にかかる神代橋を渡る。まずは訪れたことのある民間の「梅花園」に行く。そこの広い敷地にあった梅の木はほとんどが根こそぎなくなり、黄色の花をつけたミツマタが目についた。銘木「鎌倉の梅」だけはなぜか説明板とともに、その切り株だけは残されている。園内の出店は閉じられて、近くには立派な石のテーブルと石のイスのセットが二組残っていた。

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 梅の公園に向かう頃には陽射しも出てきて、見物客の数も増えてきた。山の斜面を利用して植えられた公園の梅はまだまだその容色を失っていない。この日は公園には入らず公園の向いの山にあるお寺の階段を登った。初めての場所だがここからは公園全体が見渡せた。これが見納めである。まもなくこの里の風景が一度は失われる。はたして復元されるのはいつのことになるのだろうか。そして私はそれを見ることができるだろうか。お昼時になっていたが、空模様を見てひきあげることにした。駅に着くと同時に冷たい大粒の雨が落ちてきた。出かけてよかったと思った。

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 いつのまにか庭の柿の枝にぽつぽつと新芽が姿を見せた。これが萌黄色だと確信した。外を出歩くとミツバツツジ、カイドウ、ユキヤナギ、ヤマブキなどの花が目を楽しませてくれる。昨日の4月6日の日曜日はオープンギャラリーの観察会で隣町の国分寺にある黒鐘公園(国分尼寺跡)に出かけた。参加の顔ぶれは12名前後に固定されてきている。夫婦での参加もある。いつもの観察会は昼前に終わるが、「清明」の節気にはいつもお花見をかねて行われる。昨年の花見は小平市内の人影の少ない公園の枝垂れ桜の下だった。今年も花見の人混みを避けて計画されていた。

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 観察会のテーマは「国分寺崖線と国分寺村分水」だった。鷹の台駅近くの玉川上水から取り込まれた国分寺村分水は、国分寺駅の南で「野川」に流れ落ちている。国分寺崖線(はけ)は古多摩川の流路がつくりだした武蔵野段丘と立川段丘の境にある懸崖のことである。JR中央線は高い武蔵野面を通っている。低い立川面を「はけ」に沿って「野川」が流れている。今回は国分寺駅に集合して「はけ」を上流に向かって歩いた。途中の国分寺跡には桜もあり、土筆の出ている広大な原っぱもあった。目的地の国分尼寺跡に着くと、にわか雨に見舞われる。近くの「はけ」の斜面の雑木林の中に鈴木さんが発見したエナガの巣に案内してもらう。幸運にも陽射しが回復し、手作りの料理が広げられ、男たちはビールと焼酎に手を伸ばした。花見を終えて帰る頃に冷たい雨が落ちてきた。

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