立夏の観察会でアオゲラのドラミングを初めて聞きました。それは叩いている音であって、泣き声とは全く別物であることを知りました。アオゲラはコゲラと違って、生きている樹木に巣穴を作りますが好んで穴を掘るのはサクラの木だそうです。カラスの略奪のためアオゲラの子育てが観察できないでいると鈴木さんは言います。(エゴの木のあたり)
立夏から小満にかけて玉川上水の緑道は白い花が目立ちます。エゴの木の下は一面が落花で白く敷き詰められます。秋にはコゲラの好物である実をつけるマユミが、今は白い花を咲かせています。立夏にはマルバウツギが玉川上水の両岸に垂れ下がり、遅れて小満の頃にウツギが咲き始めます。「卯の花の匂う垣根に」と歌われているウツギはマルバウツギよりも花は大きく、かすかな香りを漂わせていました。このウツギは農家の畑の境界に植えられることが多かったそうです。(左からマユミ、マルバウツギ、ウツギ)
小満の観察会ではムクドリの子育てを目撃することができました。大きな桑の木の下に行き、熟した桑の実を口に含みました。その木にはムクドリも飛んで来ています。鈴木さんはほど近い場所にある戸袋のある空き家に私たちを案内します。そこがムクドリの子育ての現場でした。しばらく待っていると、親鳥がやって来て戸袋の隙間から何やら餌を運び込んでいます。芋虫か桑の実と思われます。戸袋のある家も少なくなりつつあるので、先々どうなるか気にかかります。