6日の日曜日にテレビは朝から昼過ぎまで全日本大学駅伝を中継していた。日本生まれのこの競技名を「駅伝」としたのは、江戸時代における東海道五十三次における「伝馬制」からヒントを得たといわれる。駅伝という言葉自体は、日本書紀にも記載されているほど古いものらしい。暮れに京都で開催される高校駅伝はよくテレビで観戦する。日本ほど駅伝大会のファンの多い国はないだろう。
近年では、ハワイ、オーストラリア、カナダなど海外7か国で駅伝大会が行われているという。世界陸連では国際名称を「Road relay」としている。「出雲駅伝」は1989年に当時の出雲市長岩国哲人市長が誘致した。学生陸上競技連合と出雲市の主催で10月10日のスポーツの日に出雲大社をスタートして、45.1㎞の8区間で競われる。
11月の第1日曜日に、熱田神宮から伊勢路を伊勢神宮内宮宇治橋前までの106.8㎞の8区間で行われるのが「全日本大学駅伝」だ。学生陸上競技連合、朝日新聞社、テレビ朝日、メ~テレの主催である。6日には、つけっぱなしのテレビを、スタートとゴールを押さえて途中はところどころのぞき見していた。
正月恒例の「箱根駅伝」を知らない人はない。千代田区から箱根町・芦ノ湖までの往復217.1㎞の10区間で競われる。21チームが参加して関東学生陸上競技連盟の主催で読売新聞社の共催だ。同シーズンに三大駅伝の優勝を成し遂げることを三冠といい、これまで成し遂げた大学は、大東文化、順天堂、早稲田、青山学院で、今度の箱根駅伝で駒沢がそれに挑戦する。出雲と全日本大学は全国大会だが箱根は地方大会にすぎない。つまり関東以外の大学には三冠を達成する権利すらない。