本願寺のつぎは聖路加(せいるか)国際大学(看護)の礼拝堂と病院の外回りを歩く。木々に囲まれた静かな散歩道の落ち着いた雰囲気が心地よい。その先には聖路加タワーと呼ばれる2棟の超高層ビルが空に聳えていた。これは複数の事業主が地権者である聖路加国際病院と定期借地権契約を結んでできた複合施設という。
隅田川にかかる佃大橋を渡る。風を切って何台かのモーターボートが波しぶきを上げながら川下に向かっているのが見えた。見渡せば超高層ビルの住宅地が連なっている。大地震が発生したら大丈夫だろうかと気にかかる。佃島は江戸時代に、その優れた漁法を江戸に取り入れるために大阪から招かれた漁師が暮らした場所である。
月島は明治時代になり、佃島の南側を徐々に埋め立てて築いた「築きたる島」である。また海上にせり出し月見に恰好な土地であることから「月島」となったとされる。いまや佃煮(佃島)よりももんじゃ焼き(月島)の方がもてはやされるようになっている。住吉神社を尋ね、赤い欄干の佃小橋を渡って月島駅に向かった。
築地本願寺界隈の散策が早めに終わったので、この日渋谷で行われている「おはら祭」を見学することにした。国立競技場で降りて千駄ケ谷駅前から都バスで渋谷駅に向かう。私の出身高校の踊り連は毎回参加していて、その中には同級生もいる。交通規制された道玄坂を練り歩く。これまで渋谷と鹿児島の不思議な縁で開催されてきた。外国人観光客の姿も多い。