市民文化会館で映画「コーダ あいのうた」を観た。公民館の小さな部屋でDVDを鑑賞するのと異なり、映画館と同じ大画面、迫力の音響である。しかも市民名画座でチケットは500円と格安だ。コーダとは親が聾啞者であるその子供と言うことを知る。
その映画に対する事前の情報をできるだけ遮断して観る。事後にいろいろと調べるのがまた楽しい。なによりテンポが良い映画だった。音楽のすばらしさを感じさせる映画だった。耳の遠い私がそれを忘れて映画の世界に没入していた。
家族の中でたったひとり耳の聞こえる少女ルビーは幼い頃から家族の通訳として欠かせない存在だった。歌うことが大好きで高校の合唱サークルに入る。音楽教師はルビーの才能に気づき、奨学金を得てバークリー音楽大学に進む道を勧める。家族の通訳と音楽のレッスンの両立に悩むルビー。最後に家族は笑顔で大学生活へと送り出す。
「コーダ」はアメリカ、フランス、カナダ合作映画で、2014年のフランス映画「エール!」のリメーイク版だ。フランス版では畜産農家だった一家は漁師に、一家の息子は主人公の少女より年上にしなおされている。最近たまたま観た日本映画「母と暮らせば」が「父と暮らせば」のリメーク版とも考えられ、それらとの相似について考えた。