3日に膳所公園で開かれた「こんな時に消費税10%とんでもない!」の県民集会に参加した。
集会の呼びかけ人の一人として挨拶された滋賀県保険医協会の理事長さんが話されたことが印象に残った。
滋賀の野洲近くで江戸時代(今から160年余前)に天保一揆が起こり農民たちが起ちあがって悪役人を追い出し年貢増収を10万日日延べさせることに成功したという話だ。
滋賀の地で一揆が起こったことは知っていたし、近くの大石という所にも義民碑があるが、成功した話は初めて聞くことだった。
江戸時代末期に幕府が財政立て直しの為 日本有数の米どころ近江の農民たちから厳しい年貢の取り立てを企み勘定奉行に地検を命じた。しかしこの地検は小藩や旗本には厳しく、大藩には手をつけず賄賂や不正が横行した。
この地検に反対し甲賀郡はじめ野洲・栗太の農民百姓1万余人(数千人から4万人とも)が起ちあがり検地の延期を願い出たが受け入れられず大きな一揆となった。
地検役・市野茂三郎は三上山の岩穴に逃れ、農民たちは検地の「十万日日延べ」証文を勝ち取り、農民側の勝利に終わった。
農民の犠牲はあったが奇跡的に一揆は成功し、明治31年には三上山麓と野洲川畔に天保義民の碑が建立された。
このように今も昔も苦しめられるのは力の弱いものばかりだが、それでも弱い者が団結すれば大きな力になるという話だ。
「滋賀の地から増税反対ののろしを全国へと広げよう!」と保険医協会の理事長さんの話に会場は大きな拍手と「そうだ!」の声に包まれた。
(写真提供は年金者組合のYさん)