忘れ人の独り言

明治生まれの両親がさりげなく生きていた姿が今,私に語りかけてくる。

「老後破産の現実」を見て

2014-09-30 | 世の中のこと

先日「老人漂流社会ー老後破産の現実ー」を見て身につまされた。自身も生活保護水準に満たない年金暮らし、その少ない年金も年に4000円近く減らされ介護保険料は否応なく年金から引かれその額は上って、年金受取額は少なくなった。番組の中で老人達は「若い頃には働くことで精一杯、自分の老後のことなど考えもしなかった」と語っていた。

番組では一人暮らしの老人600万人のうち300万人以上が年収120万以下で生活保護水準(約13万円)を下回っている。

300万人のうち70万人が生活保護を受給され残りの人達は生活保護を受けることなく毎日の生活を切り詰め、年金支給日を心待ちにして暮らす。(これは私のこと!)年金を支給されているから生活保護を受けるのは・・・とためらっている人もいるという。

番組に出てきた老人は「早く死にたい。死ねば楽になるだろうけれど自殺なんてできないし・・・」と話していた。

医療費に追い詰められ貯金を切り崩して生活する人。リュウマチで歩けなくなり部屋から一歩も出られなくなり介護保険を利用する日数を考えながら生活する女性。農家では夫を亡くした80歳代の女性が2万数千円の年金で近くに生えている野草を摘んできて食している。

このように生活が苦しい老人を支える行政の活動も紹介されていたが、すべての生活困窮者が生活保護を受けるとなるとこの制度が破綻してしまうと話していた。そもそも日本の年金制度ができた時は三世帯同居などが多く制度もその家族形態に依存してできた面もあるという。

今、核家族や一人暮らしになり、子どものいない人や居ても子どもの生活も苦しく子に頼れない老人たち。

社会や家族を支え必死で働いてきた老人達の最後がこのような状況でいいのだろうか?年金は毎年切り下げられますます生活不安になる中、医療・介護・年金の調整をし、仮に13万円を下回らないよう「制度間調整」というものをして今の一律費用負担を見直すことが必要だとも話されていた。

人間の尊厳が損なわれ、年金だけでは生活できず老後破産をきたしている多くの老人達。決して他人事ではない現実だと語っていた。

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