美しい湖南アルプスの山々が泣いています。高速道路を通すために山肌が次々削られていっています。
人口が減って、車を乗る人も減ってきており、おまけに大型車両を運転するドライバーも減ってきていると聞きます。そんなに急いでどこに行くの?
山裾に田圃を持つ友人は田圃への水の量もおかしくなってきているようだ。それにあの山肌をみると可哀そうで腹が立つと言っていました。
大型公共事業をして利益を得る人たちの為にでしょうか?
先日、工事現場近くまで車に乗せてもらい見に行ってきました。
谷川俊太郎さんの「急ぐ」という詩を思い出していました。
こんなに急いでいいのだろうか
田植えする人々の上を 時速二百キロで通りすぎ
私には彼らの手が見えない 心を思いやる暇がない
この速度は速すぎて間が抜けている
苦しみも怒りも不公平も絶望も すべては流れていく風景
こんなに急いでいいのだろうか
私の体は速達小包 私の心は消印された切手
しかもなお間にあわない 急いでも急いでも間にあわない
数年前私の誕生日に娘が鉢植えのボケの花をプレゼントしてくれた。「お母さんボケないように!」と言って。地植えにすると枝が伸び赤い花が咲きだした。
数日前 ボケの花にメジロが来て蜜を吸っているのが見えた。
水曜日 団地の公園の桜も満開になり、年金者組合の仲間でお花見をしようと言うことになった。
Aさんがスーパーまで行きお寿司とビールを買ってきてくださり、公園に集まった。青空の下、ビールで乾杯!私以外は皆88歳のメンバーだ。
乾杯するまでにハプニングがいくつかあった。Kさんは集合時刻になっても来られず忘れているのかと自宅まで呼びに行ったが出てこられない。電話をかけても出られないが庭には洗濯物が干してある・・
もしかして中で倒れておられるのかと一瞬不安がよぎる。
暫くして自宅の前に車が止まり車からKさんが降りてこられた。あーよかった!
「今日は診療所の定期健診日やったの。昼までに帰れると思っていた・・・」と。
団地の交遊会の人たちもお花見をされていた。
ラインでお花見の写真を送ったら「のんびりしていいですね!」「暇でいいね!」などと言うコメントがあった。私は「88歳や80歳の私たちは来年この様な花見が出来るだろうかと言う想いで春を、花見を楽しんでいるのです。」と答えた。実際、参加されたなかのAさんは昨年の春、ご夫婦で花見をして土手に寝転がりながら春の歌を一緒に歌っておられたと聞いたが、その年の秋に夫さんが倒れられ翌年の花見をすることなく亡くなられてしまった。