(“etc” by josef linschinger)
死のうと思っていた。
今年の正月、よそから着物を一反もらった。
お年玉としてである。着物の布地は麻であった。
鼠色のこまかい縞目が織りこめられていた。これは夏に着る着物であろう。
夏まで生きていようと思った。
-太宰治「晩年」より-
様々な死に様を思えるなら、様々な生き様をも思えるということです。
死のうと思っていた。
今年の正月、よそから着物を一反もらった。
お年玉としてである。着物の布地は麻であった。
鼠色のこまかい縞目が織りこめられていた。これは夏に着る着物であろう。
夏まで生きていようと思った。
-太宰治「晩年」より-
様々な死に様を思えるなら、様々な生き様をも思えるということです。