(写真/京都南座)
ある著名な役者さんの話で、なるほどと思ったことを想い出した。
確かこんな内容だった。
場面上草鞋の紐が解けた状態で舞台に上がろうとしていたところに、その事情を知らない新人か誰かが、「紐がほどけておりますよ」と指摘したときのこと、
普通なら「ばかやろう、役回りの為にわざと解いているんじゃねえか。」と言いたくなるが、その役者は、「ありがとうよ!」と言って結びなおし、舞台のそでで再度解いて登場したという。
そして、その人は後でそのことを聞かれこう答えたそうだ。
「てめぇで気付けるところならいいが、気付かない処まで注意されなくなったらこまるじゃねぇか」
これなどもある種の「粋」な計らいだろうと思ったことがある。
ある著名な役者さんの話で、なるほどと思ったことを想い出した。
確かこんな内容だった。
場面上草鞋の紐が解けた状態で舞台に上がろうとしていたところに、その事情を知らない新人か誰かが、「紐がほどけておりますよ」と指摘したときのこと、
普通なら「ばかやろう、役回りの為にわざと解いているんじゃねえか。」と言いたくなるが、その役者は、「ありがとうよ!」と言って結びなおし、舞台のそでで再度解いて登場したという。
そして、その人は後でそのことを聞かれこう答えたそうだ。
「てめぇで気付けるところならいいが、気付かない処まで注意されなくなったらこまるじゃねぇか」
これなどもある種の「粋」な計らいだろうと思ったことがある。