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心は火に似ています。
火はそれ自体では燃えませんし、これといった形もないものですが、火が付くというように、それが物に着いて初めてその体を成すようになります。
炭火があり、焚火があり、燈火などいろいろありますが、炭を取り去り、薪を取り去り、燈を取り去ってしまって、火というものを掴むことはできません。それぞれ、炭に着いて、薪に着いて、蝋燭に着いて、初めてその形を表すのです。
心もまた同じように、必ず何かに着いてその形を表すもので、単に心というものだけを掴むことはできないのです。
善いものに着けば善となりますが、不善に着けば不善となるのです。
心こそ心惑わす心なり、こころ、こころに、こころゆるすな。