バネの風

千葉県野田市の「学習教室BANETバネ」の授業内容や、川上犬、ギャラリー輝の事、おもしろい日常を綴ります。

褒めて育てる

2012-05-26 23:56:58 | バネ
 梅ちゃん先生こと、ウメちゃんがOGのOさんと一緒にやって来た。あのでかい体でグイグイと部屋に入って、窓際に陣取る。
 最近どう?なんて聞きもしないのに、子ども達とのやりとりをよどみなく語る。小学3年生のクラスの担任になった新米先生。へー、それはそれはとコーヒー用意しながら聞いていると,「やっぱり、子どもはほめなきゃダメですよね。」そうなんだけど、口先だけでほめるとそれはそれで見破られるよ、などと分別臭い忠告をはさみながら、そしてやかんの湯が沸いているのを気をかけながら、よどみないおしゃべりに耳を傾ける。
 先生になって2ヶ月の彼女。突っ走リ,内省し,チェンジしとものすごく濃い2ヶ月間であった様子。子ども達の様子を感じる繊細さ。さりとて給食のおかわりを子ども達と争奪し勝ち、食ってしまう豪快さ。きっと楽しいクラスなんだろうな。そんな話しを聞いているうちに、だんだんうらやましくなってきた。3年生っておもしろい年頃。分別あるけど,大胆。いいね。
 そんな二人を見送り,午後からバネの補習が始まった。
 んなわけで,しのごの言わずに今日は褒めますか、と新鮮な気持ちで子供達に対峙する。
 最初はいい。よくがんばってるね、とか今日はすごい集中力などと「おせじ」ではなく本心からの「褒め言葉」を連発するが、昨日説明したことをもう忘れてる。昨日指摘した箇所をまたミスる。まったくもう、という気持ちが「ほめる」気持ちの下から浮上し、いまや完全に脳みそ内叱咤充満。
 同じミスを何度も繰り返すのは徹底が足りない!などと低い声で強く語る自分がいて、「はい」とうなだれる子どもが目の前にいる。
 いかん、これではと思い直し,テスト練習プリントに切り替える。何度も同じミスするのを防ぐ為に、テスト形式で痛みを体験した方が良い。
 怒られても,ため息つかれても、それでもやって来る子ども達。

反応があれば料理は楽しい

2012-05-26 00:37:45 | バネ
 バネ生達。学校から直接寄る子達は皆空腹。以前は睡魔との戦いをどうするか、だったんだけど最近は空腹をどうするかに終始している。かといって全員の夕食を提供するなんてことはできない。そこで先日、新ジャガでフライドポテトを用意しておいた。入室順にむさぼり食うから、最後の子までは行き渡らず。
 このポテトにはちょっと工夫がある。子ども達に「うまい!」って言わせる為に手を抜いていない。
 すると、「これ、どうやって作ったんですか?」と期待通りの質問。聞いたからって自分で作るわけじゃないから、おべんちゃらかもしれないけど、こう聞かれると気分いいね。でも答えは「ひみつ」なんだけど。
 以前いた下宿人達は気に入ったおかず出ると作り方を聞いた。聞いたからって自分でつくるわけじゃないのに、「これ、どうやってつくるんすか?」
 ふわふわオムレツ出したら、次ぎは一緒に作ってみたいと言い、本当に自分で作った。
 そして高校卒業し、一人暮らしを始め自炊生活になった下宿人は、覚えた料理のいくつかを作ったらしい。
 いい日でしたね。

 工夫する。気を入れる。そこに気づいてもらう。これだけで済む。