バネの風

千葉県野田市の「学習教室BANETバネ」の授業内容や、川上犬、ギャラリー輝の事、おもしろい日常を綴ります。

こだわりをさりげなく主張

2012-05-07 07:35:06 | ライフスタイル
 連休最終日はホームパーティーを催す。
 うちは玄関からリビング、いたるところに絵がかけてある。しかし多くの人は絵をほとんど鑑賞しない。部屋に入ると「旅館みたい」とは言うけど、「この絵は、うーむ」と見入る人は少ない。見るどころか、そこに絵があることに気がつかない様に感じることもある。
 昨日は違う。入口から鑑賞。
 丁寧に1枚ずつ見てもらう。いいね。
 そして話しは我が家の年賀状のイラストに及ぶ。
 娘が1歳のときから、その年の成長の瞬間をイラストにしてきた。初めてアイスをスプーンですくって自分一人で食べたとき。それが感動を絵にしたスタートだった。翌年はピースサインができた時。そして次は補助輪自転車にまたがったとき。そして次は、ラケットを振った時。
「あれは雑に描いているようだけど、同じに描こうと思うけど描けないんだよね。」
 そこで作成裏話を公開。11月くらいにやればいいのに、年末ギリギリにならないと気持ちが乗らないからできないこと。雑に描く様に見えるけど、顔は点一つにも気を配って何度か修正して描いていること等。「ほー、気持ちを入れて描くんだ」と気持ちよく納得していただき、満足。
 続いて、窓越しの庭に話しはうつる。
 庭木の選別、配置。造園の本片っ端から読んで、研究に研究を重ねて育ててきた,雑木林風の庭。手をかけないから雑然としている部分多しなんだけど、さりとてわざと雑にしている部分もあり、そこここにこだわりがある、一見すると雑な庭。そこに気づいてもらえた感あり。

 表現って究極は自己満足のためにあるけど、共感を得ることで満足は増幅する。



「芸人の対話」

2012-05-07 07:06:51 | 別所温泉
 連休は別所温泉へ。
 ギャラリー輝で店番していると、フラリと入ってきた観光客。
 「すっごーい。この絵はあなたが?」父の作品だと告げると、「そうよねー。若い人には描けないわよね。」
 若い人ってフレーズに気を良くして、その言葉流してしまったけど、盛んに感激していた作品は、父が30代の頃のもの。
 この色、構図、表情。最も好きな作品の一つ。タイトルは「芸人の対話」。
 色が踊っている、走っている。色どうしが、そして作者と色が対話している。
 この激しさは若さならでは。
 「癒されるー」って感動しきりだったから、観光客の女性には余計なこと言わずゆっくり見ていただいた。
 「この絵は売らないの?」とか「そうよねー。1点ものだから、手放さないわよね。」「こんな大きい絵は、普通の家じゃ飾れないわよね。」などと一方的に結論出して帰っていった。
 一般的に、写真みたいな絵を「うまい」と言う人多い。でもさ、写真みたいに描くなら写真でいいわけじゃん。なのに、なぜわざわざ絵にするかなー。って,絵は人それぞれだから、他人の価値観を批判してはいけない。自分の感動をどう表現するかであって、表現方法はそれぞれというわけ。また感動の視点もそれぞれっていうわけ。
 先日柏の展覧会にフラリと入ってきてアドバイスを残していった、高名なルンペン先生。その先生の言葉に触発されたけど、でも何かしっくり来ないものがあった。
 やっぱり父の絵を見に帰ってよかった。
 
 

 
 「芸人の対話」 F120