バネの風

千葉県野田市の「学習教室BANETバネ」の授業内容や、川上犬、ギャラリー輝の事、おもしろい日常を綴ります。

日食メガネに手を出す

2012-05-15 09:26:46 | ライフスタイル
 21日に首都圏で金環日食が見られるということで、あと1週間となりさすがにメディアでも取り上げる頻度が、スカイツリー開業くらいに多くなってきた。

 数年前、関東で皆既日食が見られるとのことで早々にネットで購入したフランス製の日食メガネ。ひとつ190円だったように記憶する。家族分を注文すると、忘れた頃にペラッとしたものがメール便で送られてきて、あまりのチャチさにびっくり。「本当にこれで大丈夫なのだろうか?」という不信感は、「粗悪品には気をつけろ」というメディア情報が後押しして、その日まで「これで太陽をのぞくべきか否か」と悩んだものだった。結局当日は曇りで妙にほっとしたのを覚えている。
 さて、あのメガネ。使われることのないまま机の上に置いたままの、あのメガネ。そういえば、どこ行った?

 金環日食まであと1週間となり、真剣にそこらを捜してみたが、みつからない。
 ないとなると、どうしても手に入れなければならない気持ちになって来る。
 つい先日、マックスバリューのレジ前に吊るしてあったけど、あの時は「家には既にある」という気持ちからチラ見でスルーしていた。
 もののついでで近くの店で捜す。見つからない。店員に尋ねる。「完売しました。」品切れとは言わず、「完売」とは。この表現には、もう仕入れの予定はない!という意志が込められているではないですか。ま、しょうがない縁がなかったね、と立去ろうとしたその時、主婦店員は親切にも「さっきあの店で買ったお客さんいましたよ」と別の店を紹介してくれた。こういう親切おせっかいができるのは、主婦ならではですね。で、紹介された店に行くと、まだたくさんある。あるにはあるけど、価格を見て、ビックリ!なんで一つ790円なの。しかもその隣には大きく「日本製」と張られた1280円のものも吊るされている。えー、何これ?と思って眺めていると、次々と高齢者がやってきて1280円の方を買っている。テレビでは今回も「粗悪品に気をつけろ」と流しているから、迷わずみんな高い方を選んでいるのですね。確かにここのところの高速バス事故やホテル火災といい、安かろう悪かろう事故が連続したから、高い方が安心であるのかもしれない。しかし、以前の190円物を知っている身としては、こっちの790円で十分しっかりしているし、高いんですけど。
 どっちを買うかではなく、買うか買わないかをしばらく悩んだ挙げ句、790円メガネを購入。
 レジに持っていくと、暇そうな店員が「ニヤッ」としたのを見過ごさなかったよ。
 
 まあ、いいか。こうして日本経済回るなら。


燃えよ青春

2012-05-15 07:29:37 | 感動
 土曜の朝日新聞beうたの旅人シリーズで、正やんこと伊勢正三さんのことをとりあげていた。それも2ページにわたり。
 あの名曲「なごり雪」と「22歳の別れ」が同時に作られたことを知った。同時に2曲とは簡単にスラッと作ったというわけではなく、特に22歳の方は徹夜で推敲を重ねたとのこと。作成秘話を知り、特に徹夜で推敲という追求の姿勢にひかれ、改めてこの2曲を聴いてみたくなった。

 当時この手の曲をなぜ遠ざけていたのかよくわからないけど、何となく好きじゃなかった。本当は好きなんだけど、好きってことを人に知られたくなかったような屈折した心情があったように思う。たぶん、みんなが好きというのが理由の一つだったろうし、優しいフォークは演歌チックで草食男子風なのが直感的に遠ざけた理由かもしれないと分析。
 聴き直してわかったのは、これはリアルすぎるってこと。ストレートすぎるってこと。

 小椋桂さんの「白い一日」を知り、詩にめざめ、文学に憧れたあの頃。言葉を紡ぎ、心をじわりとなぞる詩。
 東京に上京した18歳。1年間住んだアパートを出るその前日、押し入れのふすまに小さな字で詩を書きこんだ。次ぎ住む人が偶然気づくかもしれない程度の字で。都会に埋もれ顔をなくした自分のささやかな自己主張だったと思う。今みたいに絵描いていないし、ブログないから、自己表現の方法を知らなかった。
 ふすまに書き込んだあの時の気持ちが蘇った。