昨日川間小で練習していると、暗幕の隙間から「ごはん大すき」が見えます。
「先生、今日学校でかかしつくったんだよ。チョー、受ける。」何が受けるんだか、5年生の子がセルフ受けしながら説明する話によると、班で一つずつかかしを作ったというのです。なんとか君の力作がおもしろいという話でした。2クラス分のかかしが狭い田んぼに林立している景色の方が想像するだけでおかしいから練習のとき見てやろうと思っていた、そのかかしの1本が隙間から見え隠れしているのです。
班で作ったかかしが、田んぼにズボズボ立っているという想像とは違い、ミニかかしが周囲にぶら下がっていました。その中央に全員で作ったらしい大きなかかしが、気弱そうな顔で、胸に「ごはん大すき」と主張しています。
私も5年生の時、授業の一環で米作りやりました。1学年1クラスだったから、30人に与えられているのは、川間小から見たら比べものにならないくらい広い田んぼでした。
田植えの時、農家のおばちゃんが説明に来て、田んぼの両端から紐をひいて、それにあわせて等間隔で一斉に植えます。差し方悪いと苗が浮き上がってしまい、何度か注意受けるうち、紐を持つ係も出て皆でリズミカルに植え終えようとしたところ、アリッ、苗が足りないぞとなったのです。田んぼの1/5くらい残し、先生が用意した苗は尽きてしまいました。するとクラスの超世話焼き野生児の三重子ちゃんが、隣の自分の家の田んぼで用意してあった苗をどっさり持ってきてこれを植えようというのです。三重子ちゃん一家が週末に植える予定で置いておいた苗だったはず。子どもながらにも「いいの?」と心配になりました。
うちには田んぼがないから、前の年に田植え体験させてもらった田んぼです。皆で、実に一家総出で、親戚も出て頑張って植えた田んぼですよ。いいの?と三重子ちゃんにもう一度こっそり聞くと、「だいじょうぶ。あとで父ちゃんに言っとくから。」
そして収穫。社会科研究室に保存している木製の脱穀機をガラガラ回しました。その後、5年生の収穫米は全校に給食でふるまわれました。
今あの地は温泉施設に変わってしましました。
もうあの場所に行くことはできないけど、あのときの日差し、土の感覚、声など。全てはいつでも記憶の引き出しから出すことができるからいいです。脳みそに入れたものは一生なくならないから。
「先生、今日学校でかかしつくったんだよ。チョー、受ける。」何が受けるんだか、5年生の子がセルフ受けしながら説明する話によると、班で一つずつかかしを作ったというのです。なんとか君の力作がおもしろいという話でした。2クラス分のかかしが狭い田んぼに林立している景色の方が想像するだけでおかしいから練習のとき見てやろうと思っていた、そのかかしの1本が隙間から見え隠れしているのです。
班で作ったかかしが、田んぼにズボズボ立っているという想像とは違い、ミニかかしが周囲にぶら下がっていました。その中央に全員で作ったらしい大きなかかしが、気弱そうな顔で、胸に「ごはん大すき」と主張しています。
私も5年生の時、授業の一環で米作りやりました。1学年1クラスだったから、30人に与えられているのは、川間小から見たら比べものにならないくらい広い田んぼでした。
田植えの時、農家のおばちゃんが説明に来て、田んぼの両端から紐をひいて、それにあわせて等間隔で一斉に植えます。差し方悪いと苗が浮き上がってしまい、何度か注意受けるうち、紐を持つ係も出て皆でリズミカルに植え終えようとしたところ、アリッ、苗が足りないぞとなったのです。田んぼの1/5くらい残し、先生が用意した苗は尽きてしまいました。するとクラスの超世話焼き野生児の三重子ちゃんが、隣の自分の家の田んぼで用意してあった苗をどっさり持ってきてこれを植えようというのです。三重子ちゃん一家が週末に植える予定で置いておいた苗だったはず。子どもながらにも「いいの?」と心配になりました。
うちには田んぼがないから、前の年に田植え体験させてもらった田んぼです。皆で、実に一家総出で、親戚も出て頑張って植えた田んぼですよ。いいの?と三重子ちゃんにもう一度こっそり聞くと、「だいじょうぶ。あとで父ちゃんに言っとくから。」
そして収穫。社会科研究室に保存している木製の脱穀機をガラガラ回しました。その後、5年生の収穫米は全校に給食でふるまわれました。
今あの地は温泉施設に変わってしましました。
もうあの場所に行くことはできないけど、あのときの日差し、土の感覚、声など。全てはいつでも記憶の引き出しから出すことができるからいいです。脳みそに入れたものは一生なくならないから。