毎日修理を行っていますが、一人ですべての作業を行っていますので、なかなか進みません。順番にご連絡していますので、すみませんが、予約作業の順番については、もうしばらくお待ちください。
フロントブレーキキャリパー&フロントフォークのオーバーホール、ヘッドカバーガスケット交換、クーラント交換、水漏れ修理、他点検でお預かりです。お預かり後、気づきましたが、ウォーターポンプの下の穴からオイルが漏れていますので、ポンプもオーバーホールになります。
クーラントを全量抜いてから作業を始めます。クーラントを抜いて気付いたのですが、ほぼ水(水道水?)が入っており、エンジン内部が錆で腐食している箇所が多いです。ゴムホース以外の部分は、鉄パイプになっていますが、錆びて崩れている箇所が多いので、錆止めをしてからエポキシ樹脂を塗り、応急処置をしてからゴムパイプを戻していきます。クーラントへのエンジンオイル混入は無かったので、セパレーター部の修理はありません。
とりあえずヘッドカバーガスケット前後交換から始めます。パイプ類を戻したのち、ウォーターポンプをオーバーホールしました。
冷却水通路も錆が回っていますので、内部の色が茶色になっています。キャブレターを外しますので、ジョイントも点検しますが、Vブーストジョイントは、まだ平気でしたので、キャブレターのゴムジョイント4個を交換しました。
フューエルランプとリザーブスイッチの点検の依頼があったのですが、電球は切れておらず、配線も生きており、フューエルランプのセンサーを直結するとランプは点灯し、一旦フューエルポンプが停止したので、リザーブスイッチを切り替えて正常作動しました。調べると、ガソリンタンク内にセンサーがあるのですが、配線が切れており、センサーが作動しておりませんでした。修理するにしても交換するにしてもガソリンタンクを脱着しセンサーを外すことになるので、今回は、原因追及のみです。
フロントブレーキ周りから音がするので、見てみたら左側のブレーキパッドの装着がおかしくパッドの音が出ていました。フルードを抜き、キャリパーを外して洗浄とシール交換を行いました。ブレンボキャリパーは、ピストンがアルミ製でコーティングされているので、錆びなくてよいです。再度フルードを入れる際に、通常通りフルードが流れないので、デイトナニッシン製のラジアルポンプマスターを一旦分解してみましたが、少し劣化等があるようです。とりあえず使用には問題なさそうでしたので、フルードを充填し、エア抜きを行いました。
フロントフォークオーバーホール中です。今回は、ご希望により、消耗部品全交換です。分解時に気付きましたが、インナーロッドの締め付けが緩かったことと、フォークオイルの入れ過ぎと純正フォークスプリングでしたが上下逆でした。
最終チェックと試乗です。Vブーストモーターが正規の回転位置で止まっていなかったので、調べるとモーターはとりあえず生きていて、純正Vブーストコントローラーが死んでおり、最初のチェック機能もダメになっていました。純正Vブーストコントローラーの交換が必要です。また、試乗直前になり、サイドスタンドスイッチが突然機能しなくなったので、サイドカバーを外し、配線を直結しました。原因は、カプラー部の錆でした。年式が古くなってくると配線関係が怪しくなってきます。直していない部分もありますが、とりあえず要望を受けた箇所の修理は終わりましたので、納車可能です。よろしくお願いいたします。
2017.11.25 作業担当 ヤダ(矢田)