旧型Vmaxの中古車を検索してみたら、市場価格が少しづつ上がってきているようです。中古車を購入した場合、問題となるのが整備と修理です。ショップで購入した場合は、購入店で見てくれると思いますが、個人売買の場合は、購入後の修理で問題が発生することが多く、旧型Vmaxの場合、1985~1989年までの点火系の部品は、ほぼ廃番です。また、1992年以前のフロントフォークが40mmの場合は、フロントフォークの部品の廃番が多くなっています。また、高年式でも、外装やホイール、エキパイやVブーストコントローラー等が廃番になってきていますので、購入時にできるだけ状態の良いものを選んだ方が良いと思います。安い車両を買って修理して乗るという考え方は、オーナーが自分で整備できる場合に限った方が良いと思います。
点火系不良の修理と車検でお預かりです。修理と整備を行ってから、仮ナンバーを付けて車検に行きます。車両の年式が古く、点火系がアナログ点火で、イグナイター以外の部品が廃番ですので、1990年以降のデジタル点火の部品をお持込頂き、点火系のみ部品を変更し、修理しました。エンジンオイルを抜いて作業に入ります。
マグネットローターが違いますので、デジタル点火用のマグネットローターに交換しました。エアクリーナーは、K&N製ですので、洗浄です。
ダイヤフラムは、回転や作動不良は無いので、平気そうです。スパークプラグは、NGK製JR8Cが付いていましたが、うまく点火していなかったので、焼け方がバラバラです。点検清掃し、再使用です。
クーラントは、エンジンオイル混入や漏れ等無く、点検のみです。
フロント&リアブレーキ及びクラッチフルードは、点検のみです。写真を撮り忘れましたが、前後ブレーキキャリパーは、パッド残量はあったので、点検清掃のみです。
ギアオイル交換中です。
フロントフォークオイル交換中です。イグナイターをデジタル点火用に交換し、メインハーネスの側の加工を行いました。
4気筒とも、火花性能の点検を行いました。
バッテリーの電圧と容量の点検です。
エンジン始動前と始動後(ヘッドライト消灯時)の電圧です。充電系は平気です。
走行可能になったので、仮ナンバーを借りて多摩陸事に車検に行きました。今回交換した部品類です。アナログ点火とデジタル点火の車両では、メインハーネスや、一部電装系が違いますので、ボルトオンではなく、加工が必要です。メインハーネスごと交換した方が簡単です。
最終チェックと試乗です。走行可能になり、車検も通せたので、無事納車になりました。旧型Vmaxの場合は、基本構成が変わっていないので、各年式の部品を付け替えられるので、部品の調達が今の所はなんとかなっています。
2021.10.15 作業担当 ヤダ(矢田)