今年あるいは来年(2025~2026年)あたりに実現されようとしているAI、即ち、幅広い領域で人間並みの知能を持つとされているものは"AGI(Artificial General Intelligence、汎用人工知能)"と呼ばれていますが、AGIをさらに進化させ人間の知能を遥かに凌駕する知能を持つとされるAIが "ASI(Artificial Super Intelligence、人工超知能)"と呼ばれるようです。
AIの進化については、コンテンツ生成や対話を器用にこなす現在の"生成AI"から、人間並みの知的活動が可能なAGIに進化し、さらにそれを追い越して、"シンギュラリティー(技術的特異点)"を迎え、そして、人間を遥かに凌駕するASIの段階になる、と考えられています。
ASIについては、オープンAI最高経営責任者(CEO)のサム・アルトマン氏が「専門家を凌ぐばかりでなくひとつの企業や組織全体に匹敵する仕事をこなせるようになる」と言及したり、またソフトバンクグループ会長兼社長の孫正義氏が「人間の10000倍の知性を持っているもの」と表現したりしています。
現在、世界中でASIの研究開発が進められているようですが、上記サム・アルトマン氏や孫正義氏はともに、ASIの実現時期を今から10年後の2035年としています。
ASIの実現により、科学技術の発展、医療の進歩、経済の発展、社会問題の解決など様々なことが可能になると期待されていますが、半面、倫理的な問題や安全性の問題などの課題も提起されているようです。ASIの開発と利用については、慎重な議論と対策が必要となりそうです。
参考
・日経新聞等の報道
・読売クオータリー2025冬号
・Gemini 2.0 Fash