毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「とほくまで行くんだ ぼくらの好きな人々よ」  2012年3月16日(金) No.310

2012-03-16 22:49:34 | 日記
吉本明、87歳。
亡くなった歳は母と同じ。
皮膚が薄くなり、血の気もなくなっていく。
こうして肉体は機能停止するのか。

高校の時、
先生の家で吉本明詩集を初めて手にした。
次の詩が胸にすっと入ってきて
吉本明というと、
私はいつもこのフレーズを浮かべた。

ず~っと、ず~っと前、大学に来て講演をしてくれた。
「男たちは、もうとっくにくたびれてるんだ。」
と言ってはったなあ。

最近は「ヨブ記を読む」という講演の声を聞いた。
思索することの自由な清々しさ。
ばななさんの親バカ父さん。

まだ覚えているよ。
「とおくまで行くんだ ぼくらの好きな人々よ」



胸のあいだからは 涙のかわりに

バラ色の私鉄の切符が くちゃくちゃになってあらわれ

ぼくらはぼくらに または少女にそれを見せて

とほくまで行くんだ、と告げるのである

とほくまで行くんだ ぼくらの好きな人々よ ...



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