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「安倍晋三と野中広務の人格の違いはどこから」 2013年7月19日(金)  No.713

2013-07-19 13:14:33 | 政治
「逝きし世の面影」さんブログから再びお借りして掲載するが、
本当に情けない。
(ああ、合成写真ならどんなにいいだろう)と落ち込む写真だ。
4月12日宮城県松島基地で「731機」(ブルーインパルス)に搭乗し、
親指を立ててポーズする安倍晋三首相の姿。
この厚顔無恥さに私は衝撃を受けた。



「731部隊」は中国人・ロシア人等捕虜に対して
マルタ(丸太)と呼ぶ生体実験をしたことで有名な
第二次世界大戦期の大日本帝国陸軍に存在した研究機関のひとつだ。
正式名称は「関東軍防疫給水部本部」で、731部隊の名は、
その秘匿名称(通称号)である満州第七三一部隊の略。

細菌の感染実験と生体解剖、凍傷実験、毒ガス実験e.t.c.の
非人道的な人体実験が行われていたとする主たる根拠は、
元部隊員など複数の関係者の証言であり、
文書の形での証拠は現在までのところ発見されていないという。

この「関係者の証言のみ」「文書証拠はない」
は、従軍慰安婦問題、南京大虐殺でも繰り返される文言である。
しかし、従軍慰安婦問題や南京大虐殺については記録も残っている。
それを証拠と認めたくない願望を持つ人たちは
その記録は「ねつ造されたもの」だと百万回繰り返し、
繰り返しているうちに、自分の主張を真実だと
自分でも信じてしまう。
現自民党議員の多くの人の頭の中にあるのは自己願望の結果膨らんだ
「日本は悪いことなんか一つもしていない」信仰に他ならない。
(本当にそうだったら、どんなに嬉しいだろう)

それでも、かつて自民党はそうではなかった。
例えば野中広務さんだ。
1925年生まれの軍国青年だった彼は20歳で敗戦を向かえ、
阪本竜馬の像の前で自決しようと思ったが、
上官の将校に
「死ぬ勇気があれば、これから日本の国を建て直す勇気に変えろ」
と諭された。
彼の言葉に
政治の最大の役割は戦争をしないこと。『戦争反対』であれば、
どんなインタビューでも受けますよ」
というものがある。
実は、政治家は人格者でなければ務まらない
彼はそれを備えた人だ。
出身によってその人の品格が影響を受けるとすれば、
野中広務は庶民出身であり、
かたや冒頭阿呆写真の安倍晋三は、
第二次世界大戦時、
当時の東条英機内閣で商工大臣だった岸信介の孫だ、ということだ。
東条英機が戦時総理大臣にのし上がった裏には
中国での「阿片の利権」という財源があったという。
そして、岸信介もその仲間であったと。(註)

岸信介は商工相として、
民間中国人を日本に強制連行して過酷労働を強制した当事者だ。
(私のブログNo.539~No.542「りゅうりえんれんの話」〈茨城のり子〉を読んでね)
当然、戦後はA級戦犯だったが、岸が死刑を逃れたのは、
児玉誉士夫、笹川良一とともにアメリカCIAの役に立ったからだ、
というのが定説だ。
そして、岸信介はその後まもなく、
戦犯から総理大臣となって戦後日本を支配し、
アメリカの間接統治の基礎を作り上げ、
その系統は清和会として連綿と「売国政策」による日本支配を続けた。

その祖父の名誉を復権させることのみに腐心する安倍晋三。
その目が見るものは、決してあくせく生活する庶民の姿ではない。
日本国民はそんな安倍晋三に何を思って期待をかけるのだろう。

(註)「東条英機 阿片の闇 満州の夢 」太田 尚樹 (著) :角川学芸出版


「逝きし世の面影」さんブログhttp://blog.goo.ne.jp/syokunin-2008/e/e0516e05dd33a346fe1136b7669ba9a8

コメント (2)
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