以前、日本で働いていたころ、NHKラジオ「朝いちばん」という番組で、
毎朝6時50分前後に「今日は何の日」というコーナーがありました。
(今でもやっているのかなあ)。
慌ただしく出かける支度をしながら聞くのですが、
「〇〇年、こんなことがありました。今から△年前の今日のことです」
と言われると、ギクッと動きが止まってしまうことがありました。
頭の中では筋を通し、歴史と繋がって生きていたはずなのに、
時間も思考もブチブチに断ち切られた日々を過ごしていることに気づき、
こんなにあくせく働いて、且つ、くたくたのヨレヨレで、
一体私は自分の人生をどうするつもりだと、
一気にその日のやる気が萎んでいったこともありました。
(BGMはタクローの♪人間なんてララーララララ ラーラー♪だな、やっぱ)
とか、呟きながらとぼとぼと職場に向かったものです。
その日その日をこなすのが精一杯だった日々、
思えば今も日本では多くの人たちがその状態なんでしょう。
でも、ときどきはギクリと立ち止まり、
実は、今の暮らしと繋がっている歴史の糸を
手繰り寄せる作業をしなければならないと、
私は自分の経験を反省しつつ思います。
今、私たちはひとたちが歴史を繋げて繋げて来た時間の端っこに立っているのです。
1945年3月26日、慶良間諸島に米軍上陸。
3月28日、渡嘉敷島で島民が「集団自決」。
4月1日、読谷村に米軍上陸。
4月16日、伊江島に米軍上陸。
6月23日、牛島中将が自決。約3か月に及ぶ沖縄戦が終結。
図は広田まり子さんのFB記事からお借りしました。
沖縄の人たちは、歴史を背負って生きています。
ついうっかり忘れることなど、体験が許さないのです。
1945年4月1日、米軍が読谷村に上陸した日。
そして、辺野古のキャンプシュワブゲート前の座り込みが、
今年4月1日、1000日目を迎えた日。
全部、一本の糸で繋がっているのです。
私たちはギクリと立ち尽くし、戦争の時のこと、
戦後の歩みのこと、そして今日のことを頭の中で繋げなければなりません。
RBC THE NEWS「あす1000日 辺野古座り込みにかける思い」2017/03/31