長女の出産の3日後、フィリピンに英語の短期留学に行っていた3女が帰国しました。
「英語、上達した?」
「うーん、リスニングと会話はちょっと自信ついたかな。ボキャブラリーはまだまだ」
「韓国人、多かった?」
「少なかった。中国人と台湾人が多かった」
三女が通っていた英語学校は、韓国人が経営しているということだったので、生徒も韓国人が多いのかと思っていました。
「先生は?」
「もちろん全員フィリピン人だよ」
「ベテランの先生が多いの?」
「いや、みんな若い。それに給料が安いから、みんな辞めたがってる」
「先生の給料、安いんだ」
「先生たちといろいろ話したけど、1コマ(50分)70ペソだって」
「日本円で150円か」
「生徒が多い時は一日最大8コマだけど、少ない時は3コマのときもあるって。それで、もっと給料のいい高校なんかで働きたいけど、そのためにはキャリアが必要で、そのために給料の安い外国語学校で働いているんだって」
「でも、高校教師も安いんでしょう?」
「月、2~3万円」
三女がフィリピンでつきあい始めたフィリピン人の彼氏は、前に高校教師をしていたけれども、給料が安いから公務員に転職したという話を聞いていたのです。
日本では、教師の過剰残業が問題になっていますが、給料が安いという話はあまり聞きません。学校教師の給料が安ければ、いい人材が集まらないし、フィリピンの教育にとっていいことではないと思いますが。
「でも、授業料は高かったでしょう?」
「3か月で40万円。寮費込みだけどね」
「先生の給料がそんなに安いっていうことは、経営者が儲けてんのかなあ」
私の次女は幼稚園の先生で、2つの幼稚園で働いていました(今は保育園)が、オーナー経営者が欲深で、先生たちの給料は安く、残業をしてもつけさせてもらえないとぼやいていたのを思い出しました。
「でも、授業の内容はよかったの」
「うん、先生たちはとても熱心に教えてくれたよ。私は全部マンツーマンの授業を選んだからかもしれないけど」
「よかったね」
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