日本人が日帝時代を評価するのも手前味噌なので,外国の研究者による評価をご紹介しましょう。
「人口問題」でたびたび引用したフランスの研究者,J.プズー=マサビュオーは,日帝時代の全体的評価として,次のように書いています。
「現代の朝鮮人の目に,日本植民地時代の悪い面が,伝統と独立に対する純然たる侵害として,非常に大きく映っているのであるが,一方,別の面においては,南北朝鮮の国家経済を(解放後)著しく飛躍させるための基盤はこの時代に築かれたのであり,その成果もまた大きかった」
「日本の拡大は精神的には粗野な面が多かったが,朝鮮の人たちにとって,結果としては近代経済の基礎を固めるのに役立った」
マーク・ピーティーというアメリカ人の『20世紀の日本4 植民地 帝国50年の興亡』(読売新聞社1996)には,次のような一節がありました。
「「親・植民地号」という汽車に乗れば、乗客の眼前に現れるのは病院や学校、橋や道路、住宅建設の現場や農業試験場、灯台や電信所である。座席で彼が話をする相手はかつての植民地官吏たちであり、彼が読むのは増大する人口や生産物資についての統計と、健康管理や公衆衛生の向上についての報告書である。
この汽車に乗った乗客が、帝国の熱烈な賛同者になってしまうことに何の不思議もない。
しかし、これとは反対に「反・植民地号」という汽車に乗り込むと、全く違った旅になる。乗客が目にするのは、都市のスラムやごみ捨て場、汚染された川や丸裸になった森、警察官の残虐な行為や強制労働の場面である。
座席で話しかける相手も悲観的な経済学者や、投獄された政治犯、激昂する小作人であり、読むのは社会的不正や大衆の不満についての報告書、経済的差別や貧困についての報告書である」
日本には,(私のように)「親・植民地号」に乗る人と,同じぐらいたくさいの「反・植民地号」の乗客がいるのですが,韓国の「親・植民地号」はガラガラです。
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