日本に来て1年半のD(三女の夫、フィリピン人)は、すっかり日本食に慣れ、刺身も、納豆も、そばも、馬刺しも好きになりました。
お母さんと妹にも、おいしい和食を食べさせようと、いろいろな店に連れて行ったそうですが、二人とも苦手。
特にお母さんは、家ではもっぱらフィリピン料理オンリー。たとえば、アドボ(肉と野菜の煮込み)とか、シニガン(タマリンド入りのすっぱいスープ料理)とか。
生魚は食べたことがないそうです。
生卵も苦手。かつ丼を頼んだら、半熟状の卵がかかっていて、気持ち悪かったそうです。
フィリピンでは、バロットというアヒルのひなの育ったゆで卵を食べますが、こっちのほうがよっぽど気持ち悪いと思うのですが…。
二度目のバロット
フィリピン料理以外では、中華料理か、ハンバーガー、ピザなどなら食べられる。妹は、どこへいってもフライドポテトを注文していました。
バギオには、英語学校がたくさんあって、生徒は日本人や韓国人。そうした人向けの日本料理屋韓国料理の店もありますが、高いので行かないという。
来日中は、メニューがたくさんあるファミリーレストランや、ファストフードの店によく行ったそうです。
最後の日の夜、和食の店に行き、お母さんにごちそうになりました。
お母さんは天ぷら定食、妹はチャーハン(和食じゃないけど)を頼みました。
「日本料理はどうですか」
「おいしいです」
「何が好きですか」
「ごはんがおいしいです。フィリピンの米と違いますから」
「…」
フィリピンは、味の濃い料理一品で、ごはんを大量に食べるというのが、ふだんの食生活。ごはんは、東南アジア共通のインディカ米です。ジャポニカ米も売っているが、高いし、同じジャポニカでも日本で出るごはんはとても美味しいんだとか。
まあ、食生活は「慣れ」が大きいので、Dのように長く日本で暮らせば日本料理のおいしさがわかるのかもしれません。
帰国の日は、成田空港まで車で送りました。
フィリピンの家族、親戚のためのおみやげをたくさん買って、トランク以外の手荷物もどっさり。
最後に、今回の旅行でいちばんよかったのは何か、聞いてみました。
母「日の出!」
妹「川遊び!」
「…」
スカイツリーでも、水族館でも、動物園でもなく、家の近くの展望台から見た日の出と、飯能河原での川遊びだったのでした。
「日本はビルだらけだと思っていましたが、けっこう自然が豊かなんですね」
「飯能ですから…」
保安検査の入口の前で、Dとお母さん、妹は、涙ながらに別れを惜しんでいました。
また日本に来たいと言っていますが、次にいつ来られるかわからない。
実は、三女夫婦は結婚式を挙げていません。三女は、Dの故郷、イフガオで伝統的な結婚式をしたいという希望を持っています。もしかしたら、今年の年末年始にするかもしれません。
再会は、そのときになりそうです。
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