写真:千里香の犬肉ムチム(店のホームページより)
韓国では、「食用目的で犬を飼育すること、犬肉を調理、販売すること」を禁止する法案が成立し、3年後には韓国内で犬肉が食べられなくなります。
実は、日本でも犬肉を供する店があります。
私が知っているのは、新大久保の「千里香」。
ここは朝鮮族(中国東北地方に住むコリアン)の料理を出す店で、羊の串焼きとか、火鍋(真っ赤な辛い鍋料理)などがメイン。でも、しっかりメニューに犬肉が載っています。
冒頭のムチム(茹で肉の和え物)以外に、犬鍋、犬肉スープなどもあります。以前、犬の皮の串焼きを食べたこともあります。
このような店は影響を受けるんでしょうか。
そもそも、日本で犬肉が流通しているというのは、法的に問題ないのか。
日本の法律に「屠畜場法」というのがあって、食肉について適正な処理が定められていますが、この対象は、豚、牛、馬、羊、山羊。
犬は対象外なので、この法律の規制を受けない。鹿や熊も同じ。つまり、犬肉の流通は自由なのですね。
鹿や熊は日本の山野で狩猟されていると思われますが、犬を食用で育てたり、狩猟しているとは思われません。海外から輸入しているんでしょう。
農水省の畜産物種類別輸出入検疫状況という資料によると、
2021年
牛肉 51万5000トン
豚肉 83万5000
鶏肉 63万3000
羊肉 2万3500
山羊肉 152
兎肉 38
犬肉 20
1年に20トンの犬肉が輸入されていることがわかります。どこから輸入しているか、この資料にはありませんが、別の資料によると、大部分が中国で、一部ベトナム。韓国からの輸入はないようです。
韓国で犬肉の流通が禁止されたとしても、その法律は日本国内に及ばないし、犬肉を出している朝鮮族や中国の店は、韓国の法律を気にすることはないでしょう。
韓国料理屋で、もし補身湯を出しているところがあるとすれば、韓国内に合わせて、販売を自粛するところがあるかもしれません。
今後、法律が施行され、韓国で犬肉がまったく食べられないようになれば、犬肉に郷愁を持つ韓国人たち(それほど多くないと思いますが)のために、中国やベトナム、日本などへの「補身湯ツアー」が組まれるかもしれません。
私の予想では、もし法律ができたとしても、薄暗い路地の奥で密かに補身湯を食べさせる店がしぶとく存続しつづけるんじゃないかと思います。
お彼岸に犬食
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます