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Brugge Style
「眠い」と「疲れた」
バカンス惚け(ぼけ)で疲れている。眠い。
「眠い」と「疲れた」この2つの単語、日本語では意味も違えば用法も違う。
しかし。
なんということか、オランダ語には「眠い」と「疲れた」の区別がないのである。
この事実を知ったとき、それはそれはカルチャー・ショックだった。
概念が言葉をつくり出すのではなく、言葉が概念をつくり出すわけなので、オランダ語ネイティヴにとっては「疲れている=眠い」であり「眠い=疲れている」。
ワタクシ:「肉体的にハードなことをして、身体はボロボロに疲れているけれど、かえって目がさえて全然眠くない、ということはあるんじゃないですか?」「反対にたっぷり良質の睡眠をとって、全く疲れていないけれど、まだまだとろとろと眠い、ということもありませんか?」「(この二つの単語の微妙な温度差が存在しないなんて、どんな言語やねん?!)」と言う。
彼らは:「...その場合はオランダ語では、前者は眠いけれど眠れない、後者は疲れていない気がするけれど疲れている、という感覚です。」と言う。
オランダ語でmoe(む)、「疲れている」と「眠い」が同じ単語だったら、状況によってはうかつに使用できなさそうである。
ちなみにアメリカ英語ネイティヴにも確認を取ってみたが、英語のbeing tiredと being sleepy、はっきり違う言葉で、違った意味を持っている。
他の言葉ではどうなのかしらん。
そう言えば例えばイヌイットには雪を表す言葉が、オセアニアには波を表す言葉がたくさんある、というのは有名である。
と言うことは....?!人間は言葉によって世界を切り取るものなので、日本語や英語を母国語にする人間は、オランダ語を母国語にする人間よりも、身体的/精神的に消耗した状態に置かれることが多い?!(<ウソ)


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