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Brugge Style
black swan
ブルージュの運河では、短くとも過去600年間、白鳥が飼われ続けてきた。
ブルージュを訪問されたことのある方は、街の運河を優雅にただよう姿や、ペギン会前のサンクチュアリでくつろぐ姿をご覧になったことだろう。
ブルージュ市民にとっては、日常お馴染みの鳥なのだ。
そのお馴染みの鳥の話で、最近、ブルージュの市井が盛り上がっているらしい。

真っ白な鳥の群れの中に突如現れた黒い鳥。
当局はこの黒鳥を取り除こうと躍起になっているらしい。
「法律でブルージュは白鳥だけを飼うことになっているから」とか「この黒鳥は病気を持っているから」などと放言し、今となってはお役所の型通りの仕事方法のせいなのか、本当に病気を持っているからなのか、市民には分からない、というレポートには微苦笑してしまった。
均一の外見を持つ集団の中に現れた異質な個体...
何やら象徴的な、寓話のようなできごとではないか(すでに風刺画にされている)。
当局とは逆に、市民は黒鳥排除に大反対しているのだとか。
義理の母も突如現れた黒鳥を親しみをこめて「黒ちゃん」と呼んでいるので、そうですな、あざらしのタマちゃんフィーバーみたいなものか。
想像で補い、半紙の上に真っ黒な墨を落としたような光景を思い浮かべたらえも言えないほどの美しさだ。見に行きたい...
(写真は黒鳥オディールを踊るマリインスキーの麗しのロパトキナ!)
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