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Brugge Style
プロヴァンスの猫
人がみなとても親切で、老若男女誰もに可愛げのあるプロヴァンスだったが、
動物は世界中どこでもかわいい。
今朝はうちの庭に、ころっころでまるっまるの赤ちゃんキツネが
おしりふりふり彷徨い込み、
わたしと娘の黄色い声で始まったのだった
パンくずをねだりにくる鳥や、蚤の市の店番の犬、かわいかったなあ...
そして猫。
ローマ遺跡の主。世界の王。
猫はこの世で最も完璧な生き物だと思う。
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la fille mal gardee
ロイヤル・バレエで La Fille mal gardee(gardee、最初のeいアクサン)「リーズの結婚」のリハーサルを。
リハーサルは事前に配役が分からないのだが、幸運にもリーズ役がオシポヴァ(Natalia Osipova)だった。
「リーズの結婚」は、カラフルでハッピーなドタバタ劇。主役はともかく脇役陣に魅力が溢れ、時間があっと言う間に過ぎる楽しい作品だ。
しかし、わたしはオシポヴァにはリーズ役は役不足だと感じた。なんせリーズという役柄自体が平凡で奥行きがなさすぎる。役柄だけでなく、有名なリボンのパ・ド・ドゥには難所があるが、オシポヴァはこういう踊りを本当にやりたいのか? と。特に最近の彼女は頬の肉がげっそり削げ落ち、うちの娘に「忙しすぎるんじゃないかって心配...」と言わせるほどなのだ。
それでも本番も見に行くつもり。
バレエが「結婚に反対されている恋人同士がいました。あれこれの問題を周りの人々の助けを借りながら解決し、最後はハッピーエンド(あるいは悲劇で終わる)」という筋を語り続けるのには、文化人類学的な理由があると思うのだ。
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sting
(めちゃ近! からの割りにピンぼけ...)
ロンドンO2アリーナ、スティングとポール・サイモンのジョイントコンサート、Paul Simon & Sting on stage togetherへ。
若い頃、わたしはスティングの熱烈なファン(曲を聞くだけだが)だったが、アルバムBrand New Dayの後、急に興味を失ったのはなぜだろう。
その時期が娘の誕生と重なるのは偶然か。
長い間見かけない間に彼の容姿はすっかり変わっていて、イスラム法学者のようなヒゲ姿で、「誰(笑)?」という第一印象。しかしよく拝見するとあまりお顔も変わっていないことに気づく。しかもスタイルも全然かわっていないじゃないか。かっこいいなあ。
何よりも変わらないのはあの声、声、声!
わたしが近づいて行った時、彼は女性ヴォーカルと話していた。「じゃ、そのようにしましょう」と言ったそれは、まるで神様が天地を創造して「すべてよし」とおっしゃった、まるであの声のようだった!
ごく普通に振る舞うことによって器の大きさが際立つかっこよさ。余裕のある男が何よりも好きなわたしの顔にはゆがんだ微笑みが張り付いたまま(変質者はこういう顔つきをしているに違いない)...
「ふぁ、ふぁんです...」としか言えず、写真も「けっけっこうです!!」と遠慮して逃げ回る小心者なのだよ、あたしゃ。
本気で好意を抱いている男の前で逃げ回るのは昔からの悪い癖だ。これが治ってないとは知らなかった(笑)。
「少女の頃のわたしの何割かはあなたの曲でできていました」などと言いたかったなあ。
迷惑かしら。
ファンとは迷惑なものなのだ。
会場一杯のイングランドの人々による、Englishman in New York大合唱はめちゃくちゃシュール(いや、リアルなのか)だった。
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mistral
南仏プロヴァンスを2週間。
今回初めて訪れた街の中で特に良かったところのひとつ、ウゼス(Uzes)という村の雑貨屋で、小洒落た亭主に
「ウゼスが気に入ったなら、今の時期のレ・ボウ・ド・プロヴァンス(Les Baux De Provance)に行ったらいいですよ。食事は村のはずれにあるオーベルジュはいいですよ。」などと教えられ、ルートを変更して黄昏時のレ・ボウへ。
写真は岩山に建つこの村からの眺め。
シーズン前で村の中のホテル/レストランは一カ所、18時前だったせいかもしれないが土産物屋は全休(聞くところによると村民は250人から500人。しかもシーズン中にだけ商売のために住みに来るとか来ないとか)。
ひとっこひとりいない村をぶらぶら歩いているのに誰かに見られているような気さえし、うっかり異界へ滑り込んでしまいそうだった。
ミストラルが吹き荒れ、そのせいで肌は山肌のように荒れたが、シーズン前でどこも観光客が少なかったのがラッキーだった。
ボニュー(Bonnieux)の村も、ヴィルヌーヴ・レザヴィニョン(Villeneuve-lès-Avignon)の僧院も、ラ・コスト(La Costo)のワイナリーも、オランジュ(Orange)のローマ円形劇場も文字通り独り占め。こんなに閑散とした南仏は初めてだ。夏もいいが、これからは春にこっそり来よう...
高速道路から見える、ガイドブックにも載っていない「うわ、あそこ行きたい!」な村々を、全部、気のすむまで訪れたら一体何回の旅が必要で、何ヶ月、何年かかるだろう。ああ南仏に住めたら!
無念は...ああ南仏に住めたら!
ではなく(それもある)、
わたしの、「わたしのような人でも使えるカメラ」の設定が勝手に変わってしまうという故障(人災かも)があったこと。
帰宅して大きな画面で見るまで設定不良に気がつかず、撮った写真の半分以上の解像度が荒すぎて見るに耐えない...
夫がiPhoneでちょこちょこ撮った写真をこれほど有り難いと思ったことはかつてない。
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pull marine
4月1日エイプリルフールです。
このミュージックビデオを見よう。
https://www.youtube.com/watch?v=Dy1yi7q8Rv4
「サングラスをかけるのは、本当は隠したいものを全部見せるため」
わたしの永遠のアイドル、イザベル・アジャーニの、窒息しそうな歌声は聞いているだけで苦しくなる。
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