生涯学習の部屋

資格取得数241。6つの修士と18の学士と2つの短期大学士。MBAサラリーマンの生きがい発見生涯学習奮闘記。

ジレンマ・・・

2009年09月22日 22時17分22秒 | 大学評価・学位授与機構
大学評価・学位研究第2号を読んでいてジレンマに陥っている。

「大学における資格の単位認定の現状―全国大学調査の集計・分析から―」という機構の六車教授(独立行政法人大学評価・学位授与機構学位審査研究部教授)の論文である。

この論文では以下の記述がある。

>第2点は, 大学における資格の単位認定と, 機構による積上げ単位の認定との
>関連に絡む課題である。
>機構の行う短期大学, 高等専門学校卒業者及び専修学校修了者等(機構では,
>これらを「基礎資格」と称している。) に対する学士の学位授与においては,
>「学位規則第6条第1項の規定に基づく学士の学位の授与に関する規則(平成
>16年4月1日機構規則第28号)」第3条第1項により, 基礎資格の該当後に修得
>しなければならない単位(機構では, これらの単位を「積上げ単位」と称している。)
>として, ①大学設置基準第31条の規定による単位等大学における単位, ②短期
>大学又は高等専門学校に置かれる専攻科のうち機構が認定したものにおける
>学修による単位, ③その他文部科学大臣が別に定める学修による単位(平成3年
>6月5日文部省告示第73号により, 「大学の専攻科で修得した単位」と定められて
>いる。) が挙げられている。
>本稿で取り上げた資格の単位は, このうち①の大学の単位となり得るものである
>つまり現行制度では, 学生が取得した大学外資格について当該大学が認定した
>単位は, 機構の積上げ単位として認められるが, 機構が独自に資格取得に対して
>積上げ単位として認めることは想定されていない。

この論文の価値は、大学評価・学位授与機構が「資格による認定単位」も、積上げ単位としてカウントすることを明記している点である。以前、松本先生も機構に照会されたそうだが、機構の教授の論文でこのようにかかれているわけだから、問題なかろう。

しかし・・・例えば、私は中国語検定3級に合格しており、多くの大学で「中国語」として単位認定してもらえる。しかし、A大学、B大学、C大学と認定を重ねて言っても、累積的に単位は積上げられるのだろうか・・・同じネタで、複数回認定されたものが累積的にカウントされることは、明らかにおかしい気がする。

まさに、ジレンマ・・・

六車教授も、この論文を以下の言葉で締めくくっておられる。

>文部省告示第68号の施行と併せて発足した機構として, 大学における資格の
>単位認定の普及に伴い, 一定の資格の取得に対しては, 機構が積上げ単位と
>して直接認定できるようになる環境が醸成されてきているのではないかと考え
>られる。高等教育の多様化と生涯学習社会の進展に対応するべく設置された
>機構として, 質の保証にも留意しつつ, どのような資格に対して, どのような
>条件で積上げ単位として認定することが好ましいかについて, 検討を重ねて
>いきたいと考える。

私のジレンマを解決するためにも、資格認定による単位は不算入、かつ、機構で一括カウントするような体制を整えて欲しいと切願する。

だが・・・それが実現すると、機構カウント単位だけでも数百単位ほど、上積みされるかも!なんせ、私の取得している単位は、ビジネスキャリア検定等、公的資格や国家資格が6割。しかも、民間資格も、取りやすいが、認知度の高い資格(産業カウンセラー、キャリア・コンサルタント、認定心理士等)が多いから、メリットが大きい気がする。(しかし、都度都度、合格証明書を準備するのは、狂気の沙汰だと思われる・・・)
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学位研究15号より。

2009年09月22日 22時08分14秒 | 大学評価・学位授与機構
平成13年の学位授与機構の「学位研究15号」を読んでいて、ブッたまげた!

その論文は「韓国における独学による学位取得制度について」である。まずは、少し、内容を見てみたい。

>韓国の独学による学位取得制度は,大学で学位取得をめざして学習する学生
>以外に,独立して,高等教育レベルの学習を行う者に学位を授与するための
>制度である。この制度により,標準化された段階別の試験に合格した学習者は,
>学士の学位の取得することが可能になっている。
>現在,この制度によって12の専攻分野で学位が授与されており,1992年度から
>年間平均約600人が学士の学位を取得している。

「えっ~!」って感じしません?「基礎資格」も「積み上げ単位」もいらない。しかも、特定の資格試験等に合格していれば、いくつかのクリアすべき段階があるのだが、その一部が免除される!

韓国、恐るべし!でも、能力本位でいくというのなら、この方法でも十分だと思うのだが?

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「大学評価・学位研究」第7号より。

2009年09月22日 13時24分38秒 | 大学評価・学位授与機構
大学評価・学位授与機構の出版物を見ていたら、面白い論文を見つけた。

「高等教育システム改革における学位研究の意義─学位の機能変容と学位授与機構の役割に着目して─」というものである。

>そもそも学位制度の起源が,中世ヨーロッパの大学における専門職の養成,
>すなわち医師,聖職者,官僚,法曹(および後継者たる大学教師)の養成に
>あったことは知られている(天野 1982)。
>業績主義を社会的地位の正当な配分原理とみなす近代社会においては,これ
>らの専門職に限らず他の様々な職業においても,一般的な能力を保有すること
>の証明(能力シグナル)として学位は配分機構としての機能を強めることに
>なった。もっともこの意味において学位はいわゆる「学歴」と機能的には等価
>である。「学位」とは「大学卒業の学歴」にほかならない。近代国家では,
>大学は当該国の学校教育体に組み込まれ,学位もまた他の学校段階の学歴と
>同様に教育資格の一部とみなされるからである。

学位制度って、専門職の養成のためだったんですね。また、学位の教育資格の面が記述されており、面白いものだと思ったわけです。

自分の研究分野と合致した論文が出てくると、ついつい、読んでしまいます。
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