休日なので、自宅でテレビを見ている。
外は大雨、外出するのも億劫だし、ワイドショーを見ていると、東京は4日連続で30人を超えるコロナ感染者が出ているそうだ。今や、日本のコロナの中心は東京であり、香川県が「うどん県」というのなら、東京都は「コロナ都」と揶揄されたとしても反論するすべがない。
そして、その原因の一番大きなウエイトを占めるのが新宿での感染。そう、訳のわからぬ「夜の街」での感染である。「夜の街」なんてオブラートに包まず、「新宿風俗感染」と言えばいいのに。この感染者のために、我々の税金が投下されるのか・・・と思うと、新宿に行かない、夜の風俗店に行かない、6月19日の自粛解除まで東京に戻ってこなかった私にとっては、なんだか、やるせなく思ってしまう。
コロナが流行するまでは「感染者は何も悪くない、悪いのはコロナだ!」と思っていたけれど、夜の街感染者については、「三密」を顧みず、コロナ蔓延地に自発的に行くのだから「それって、自己責任じゃないの?」とも思ってしまう。確か、海外の観光地では、火山や高所等危険な場所にある観光地に行く場合、「当局は責任は負わないので自己責任で判断してください」って書かれていることがあるそうな。それと、何ら変わらないのでは・・・と。あるいは、イスラム国の取材に自己責任で行くのと何が違うんだろう??
「そんなことを言うと、飲食店が潰れてしまう」と言われるが、結局、韓国の梨泰院の例を見るまでもなく、コロナ大流行の一翼を「夜の街」は担っている。というか、今の東京の感染状況を見れば一目瞭然であろう。そして、これらの感染者のために、既に、善良な多くの飲食店が閉鎖に追い込まれている・・・私の近所の「め組」というお好み焼き屋も、コロナの影響で、国分寺のお店も、小平のお店も両方閉店となってしまった・・・いくら、郊外でコロナ患者を抑えたとしても、新宿夜の街がクラスターとなって、感染者をジャンジャン排出していれば、大流行しても不思議ではない。
「コロナの影響で、三密防止ではお店がやっていけない、だから密でもやらざるをえない!」っていう人もいるだろう。でも、それって、飲食店が抱えるリスクの一つで、それをクリアできないなら、退出してって話ではないだろうか?
例えば、食中毒の影響で「生レバー」がダメになった際、「生レバーを出さないと店が潰れる」という話もあったし、4月から改正健康増進法で分煙がより厳しくなり「廃業だ・・・」と嘆く経営者もいた。制度改正や、法令対応は飲食店だけでなく、企業経営者が抱えるリスクである。それこそ、記憶に新しい個人情報保護法対応でどれだけ企業が投資し、あるいは、店内と持ち帰りで、消費税が8%と10%の2種類となり、システム対応不可というお店が閉店した例もあった。
それと同様、コロナの影響が飲食店の常識を変えたわけで、過去の振るい落とし同じく、三密が守れない飲食店は生きていけない環境となっている。その中、飲食店は変革を求められているわけで、厳しいようだが、旧態依然のやり方しかできないなら、撤退を考えざるを得ない。というか、そうしないと、コロナという殺人ウイルスをまき散らしかねない状況では、企業のコンプライアンス的観点からも、営業することはできないだろう。
まだ、ワクチンはできていない状況で、マスクやうがいや手洗いや、各人の感染防止努力も大切である。ただ、せっかく感染防止の努力をしても、それを打ち消す「感染源の活性化」が、今、東京を襲っている。そして、感染源新宿と電車1本でつながっている地域に住んでいる立場として、なんでそんな危険な場所が残っているのか・・・理解に苦しむわけである。