在宅のヘルパーとしてお仕事を始めて4年目。
お年寄りのお世話を通して、さまざまな出会い、別れ、体験をしました。
で、時に、お年寄りの何気ない一言に、がーん!と驚いたり、笑ったり、感動したり。
今日は、そんな介護現場のこぼれ話を少々♪(守秘義務にふれない程度に・・・)
今月、初めてケアをさせていただくことになったYさん(女性)。
初めて伺うのでコーディネーターの方が同行してくださいます。
話によるとYさん、訪問するヘルパーに「帰って!」「ヘルパーは来なくていい」「いらないのにご飯ばっかり作って!」という風なことをしょっちゅうおっしゃるそうです。
「でもなんだか憎めなくてかわいらしいのよ!」
ピンポン押してYさんのうちの玄関に入るや、「今日は気分悪い。帰ってか!」
いきなり来ました~!靴もまだ脱いでないのに・・・(笑)
で、初めてお会いするので自己紹介かねてしばらくYさんとお話をしました。
「ヘルパーさん、来ても、ご気分どうですか?とも聞かないで、すぐご飯なに作りましょ?だ」
「犬やネコじゃあるまいし、ご飯だけ与えといたらそれでいいと思ってるでしょ!私しゃそんなことしていらん!」
いえいえ、実際ヘルパーはそんなことは決して思ってもいないし、さりげなく利用者の様子や健康状態、身の回りの具合をチェックしています。
でも、たった1時間ほどの間に昼食の準備、洗濯、トイレ介助等々しなければならないので、1番時間のかかる食事の段取りを先に見当つけたいものです。
とはいえ、「犬やネコじゃあるまいし・・・」というYさんの言葉は、とてもストレートな感想です。思わず「ごもっとも!」うまいことおっしゃるわ~と心の中で。
Yさんは、あまりこちらの顔を見ないでベッドに横になって天井を見たまま話されます。
でも、私が本当にベッドのそばにいるかどうか確かめるように、時々右手を伸ばして私の手に触ってみておられます。
本当はちょっぴり寂しくて、もっとヘルパーとおしゃべりしたいのかもしれません。
だけど、つい、「犬やネコじゃあるまいし・・・」と口から出てしまうのでしょう(笑)
先日二回目の訪問に行ってきました。
その日は訪問して5分ほどおしゃべりして、「お昼ご飯、何か作らせてもらっていいですか?」とお聞きすると、Yさんの口から出た言葉が・・・
「お願いします」
こちらのほうがびっくりしました。いや~調子狂うじゃないですか~
炊いたご飯が全く無かったのですぐにご飯を炊くようにして、おかずはお肉少々とたまねぎ、人参でうま煮を作りました。
先日のおしゃべりの中で、「肉じゃがみたいなのはおいしいねえ。大好きってわけじゃないよ。でもおいしい」といろいろと好物そうなものをヒントに。
何とかご飯が炊き上がったので大慌てで一口サイズのおにぎりを作ります。
Yさんに「おにぎり、三角がいいですか?俵型にしましょうか?」とお聞きすると
「炊きたてのご飯、熱いやろう。三つくらいのお茶碗にご飯入れてさましたらいいよ・・・」と、私の手のことを気遣ってくださる言葉が・・・!
実際、すっごく熱かったのですがとにかく時間が無かったので勢いでワ~っと作りましたが、帰り際に、「おにぎりの作り方のコツ教えてくださってありがとうございました!」
私もYさんの気遣いが嬉しくて思わず感謝の言葉が出ました。
Yさん、私のひらが紅くなっているのに気づいたのかなぁ。
もう一度「炊き立てのご飯は熱いから・・・」
 ̄m ̄ ふふ うちにある、犬とネコのフォークレスト。パリの雑貨屋で買ったものですが・・・
なんでここに「たぬきの箸置き」が一緒に写っているか・・・
次回の「日々こぼれ話☆お年寄りの名言」では、このたぬきが主役でございます♪
お楽しみにぃ~♪