メリークリスマス!
「子供の頃に食べたケーキのおいしさが忘れられない」
できることならサンタさんにお願いしたいくらい。
「もう一度食べたいです!」・・・って♪
「ケーニヒスクローネのハノーバー」はNさまにとってのそんなケーキだそうです。
今はもうお店では作っていない、食べられない、まさに伝説のケーキ・・・♪
Nさまの誕生日とクリスマスをお祝いするためにぜひ「ハノーバー」を・・・とオーダーいただきました。
「白い甘酸っぱいムースで底のスポンジはチョコレート味かチョコレートが塗ってあり、上に削ったホワイトチョコレートが飾ってあった」
しか~し、同じ神戸っ子でありながら、私はその「ハノーバー」を食べたことも見たこともなく・・・
「甘酸っぱい白いムース」の正体が一番気になるところです。
どうしよう・・・迷いましたが自分で考えてもわからないので、失礼は承知で直接ケーニヒスクローネさんに問い合わせてみました。
レシピは無理だろうけどせめてどんな材料が使われたムースなのかがわかれば・・・と。
突拍子もない質問にケーニヒスクローネさんはとても親切にお応えくださいまして、材料と大まかなモンタージュを教えてくださいました。
ありがとうございました!
結果は・・・本物のハノーバーの味をお作りすることはできなくて・・・泣!
Hannover(ハノーバー)Chemin風☆想い出のケーキは伝説に・・・
「白くて甘酸っぱいムース」は「カシスクリーム」と生クリームだそうです。
カシスと聞いてびっくりしました。カシスはブラックカラントという鮮やかな紫色なので。
さらにびっくりしたのはそのカシスクリームはバタークリームだということ。
ここで思いっきりハードルが上がってしまいました(; ̄ー ̄A アセアセ・・・
私も大好きなバタークリーム!
ふんわりとしたバタークリームはまさにムースです。
なめらかでコクがあって、香りが良くて。
口溶けのよさはムース以上かもしれません。
ムースのようにふんわりなめらかでやさしいカシスのバタークリームのレシピを考えて、これならいけるかな・・と思ったのですが。
アングレーズクリームやイタリアンメレンゲを用意して軽さとコクと優しさを。
酸味の強いカシスピュレとレモンをバターにあわせていく途中で思っている口解けのよいなめらかなムースのようなクリームにはなかなかならず当日を迎えてしまいました。
で、当日もやはりムースのような口どけには遠く、作っている最中に断念。
申し訳なかったのですがカシスムースのケーキに作り変えてしまいました。
ココア風味のクッキー生地をもう一度焼くことができず、用意していたビスキュイ・ジョコンドにほろ苦いガナッシュを塗りました。
このビスキュイ・ジョコンドは杉野英美シェフのレシピですが、私は大好きな生地。
アーモンドプードルがたっぷりで香りもよく、何よりふんわりと軽く、ムースとの相性もバッチリです。
アングレーズクリームにカシスピュレとレモンを混ぜ、イタリアンメレンゲと生クリームで仕上げたカシスムース。
本来のバタークリームならもっと白っぽくなっていたはずです。
ムースにしてしまったので上下をビスキュイではさまず、ビスキュイは真ん中に一枚挟みました。
Nさま、伝説のケーキはやはり伝説のままになってしまいました。
力及ばず申し訳ありません。
でももうちょっとでいい感じになりそうな予感のあるバタークリーム♪
ケーニヒスクローネさんが教えてくださったモンタージュ(ケーキの構成)でいつかきっとリベンジしてみますね。
とはいってもプロの技はすごい!と思います。
バタークリームがおいしいケーキが大好きな私。
考えたら小さな頃にケーキといえば「バタークリーム」のケーキでした。
母がたま~に買ってくれたフラクフルタークランツとかチョコレート味の三角ハウス。
うちの近くのあのケーキ屋さんはもうとっくになくなってしまいましたが、ふっくらと甘くて香りのよいバタークリームの想い出の味は今でも覚えています。
神戸らしいケーキだったんだろうなぁ~ハノーバーって。
Nさま、お誕生日おめでとうございます!
ご希望のケーキにはほど遠かったのですが、オーダーいただいてとても嬉しくて、楽しみながらチャレンジさせていただきました。
ご家族でケーキを囲んで子供の頃やケーキの懐かしいお話をしながら召し上がってくださったとのこと。
ケーニヒスクローネさんにはしっかりお願いしてしまいました!
「いつか何かの機会があればぜひあの伝説のケーキを復活させてください!」・・・と♪
ありがとうございました!