水面を破壊せよ、上へ昇って

勢いよく水面を破壊する気概で、海面に湧く言葉たちであれ。

嘘の灯る夜のオタマジャクシ

2016年08月26日 17時09分32秒 | 詩編
 世界に色が灯る瞬間を  僕ら何度も確認して  真夏の偽性を暴き出す  空気のように不純で透明な  君の欲望を解き明かす夜も  幾度となくやってくる  幸いの温度を感じ取る  妖しく白いその薬指で  世界の恥部を撫でてくれ……  何度でも   何度でも  この世界にはびこる意味を全て抹消するまで…… . . . 本文を読む

愛の惑星

2016年08月26日 17時08分33秒 | 詩編
 青が浸食する  愛の惑星  で  茜色に染まっていく  未来を再生  しながら  あどけない妄想を  優しく包むように笑う小鳥たちの  山吹色の    歓声を聴く  完成しないよ  死ぬまでは……    この地球から旅立つまでは . . . 本文を読む

春からのご褒美

2016年08月24日 04時15分04秒 | 詩編
 なんにもない  人生なんてない  「無」というものが「有」る  人生もある  言葉というものを  使って  僕らは  見知らぬ未来を  紡ぐ  誰知らぬ  夕方の憂鬱も  時が経てば  春の生命のように  息を弾ませ豹変し躍動するさ . . . 本文を読む

夜迫り波打つ思想

2016年08月24日 04時09分09秒 | 詩編
 僕らが寝静まった夜をノックするとき  ひとつの真実を纏った君の視線を感知する  熱い日々の網膜に刺さるそれは  不意にこぼした吐息と混ざって橙色になる  それって……  大いなる誤算よねって  君はためらうことなく  嘯いた . . . 本文を読む

太陽に対するわれわれの策略

2016年08月24日 04時08分38秒 | 詩編
 太陽に  巧妙に騙されて  焼け付くほどに暑い  真夏の海を横切って  匂い立つ汗を流してる  川の流れに押し流されるように  社会に騙されつつある僕は  不穏な夏の夜に  今にも立ち消えそうな  自らの不安を燃やしている  何時だって  われわれは疑念を抱いて  でも太陽がくれる暖かさも信じようとしていて  この世に隠されている一つの真実を  見つけ出そうとしている    北極の寒さにも . . . 本文を読む

最期の言葉としてギャグの説明を

2016年08月24日 04時05分44秒 | 詩編
 狂気を飼い慣らして  失敗を積み重ねて  太陽の下へ晒してやる  夏は  僕の膝下へ  キャンキャンと鳴いて  すり寄ってくる……  「泣いてるの……? 」    言葉が世界を想像するなら  言葉は世界を破壊もするだろう  自らの権力を如何に行使するか?   なんでもない日々が紛れもない神聖な日々  そのことさえ忘れなければ  僕は僕の権力の使い途を誤らないだろう!  . . . 本文を読む

確信模倣犯たれアーティスト

2016年08月24日 03時07分17秒 | 詩編
 世界をなぞる魔法  それが模倣   大したことない!って   窘められたって  それは祝福だから、  好きに言わせておこう?  大抵おこおこなんて言うやつぁ  烏滸丸出しなもんでぇ放っとけ . . . 本文を読む

青の飛行物体の鎮魂歌

2016年08月24日 02時59分34秒 | 詩編
 青    酒    錆が揺れて  風呂桶に宿る  世界が忘れて  音楽が高鳴って  女性の性器を  広げるように  宇宙は音もなく   膨張して  酒  青が乱れる    ここから三千メートル上空  飛行する物体の航路も乱れる . . . 本文を読む

僕らの青を含んだ果汁の滴

2016年08月21日 22時04分52秒 | 詩編
 青が現実という果実を  縦割ったときに溢れ出すように  僕らのかけがえのない笑顔も  世界を搾汁したときに甘く迸る  現代の瑞々しい果汁である  二人の呼吸が天から降る雨の温度に  優しく冷やされたときに  淡く霞んでいく僕らの眠りの兆候は  あなたの隣で窓の向こうに宇宙を即座に用意する勢いで  明確に青の時代を再現する    街が勢いよく回って  僕らの歩行を急かしても  君と僕の胸の高鳴り . . . 本文を読む

TOKYO原宿地獄譚

2016年08月20日 22時55分17秒 | 詩編
 鳥瞰図を燃やして  髭を蓄えた男は  せせら笑う  青い日の夏の帳のもと  好きでもない女の  尻を撫でながら  純米酒を呑む  俺の暗愚  ショートメールを  駆使して  高笑う  ギャルの  白褐色の歯に  邪悪な思念の宿るのを視て  インクを湛えた瓶をひっくり返す   . . . 本文を読む

欲望の灯

2016年08月20日 22時17分02秒 | 詩編
 東京タワーの突端が  空を犯している    夕闇に映えた  その戯れ合いが  今宵も  東京の夜を  修飾する  リアリズムを追求した果ての疲労が  暖かな闇に包まれて  治癒していく    今宵も最速で回転する僕の頭脳は  快楽を求めて  股ここから出発する  世界を眺めるこの二つの瞳は  君のjuicyな肢体を見るためにこそある とか宣って . . . 本文を読む