生活笑百智 『萬法秘術集』の3回目です。
女の月水をのばす法
十日廿日ニてものべたく思ふ時此歌の
上の句を書て丸メ針をさして置也
難波津に咲や此花冬籠り
女の月経をのばす方法
10日、20日でものばしたく思う時は、この歌の
上の句を書いて丸め、針を刺しておく。
難波津に 咲くやこの花 冬籠り
冬油や硯の水氷らぬ法
胡椒を四五粒入置ば必こほる事なし
冬に油や硯の水が凍らない方法
胡椒を4,5粒入れておけば、凍る事はない。
百日の内に我思ふ事叶法
百日之間毎朝此歌を百度ツゝとなふ
べし必しやう就すべし 歌に
宵の間や都の空ニ住もせで心盡に有日(明?)の月
百日のうちに、自分が思う事が叶う方法
100日の間、毎朝、この歌を100回唱えるべし。
必ず成就する。歌に、
宵の間や 都の空に住みもせで 心のままに有明の月
茄子竹子を久しく貯法
桶に入ふたをして川の瀬のはやき所ニ
しづめ置へしいつまても生ニてある事
奇妙ふしきなり
茄子、筍を長く貯える方法
桶に入れ、蓋をして、川の瀬の早い所に
沈め置くのが良い。いつまでも生のままに保たれる。
奇妙で不思議だ。
玉子ニ字をあらわす法
びん付油ニて字を書酢の中へ半時斗
漬置バ則字あらわるゝなり
卵に字を表す方法
鬢付け油で字を書き、酢の中へ半時ほど
漬けおけば、すぐに字があらわれる。
のとに魚のほね立おぬく法
茶碗に水を入指ニて三へん書又唱なり
鳥飛龍魚作丹丘 則ぬける事妙也
喉に刺さった魚の骨を抜く方法
茶碗に水を入れ、指で3遍書く、又は、唱える。
鳥飛龍魚作丹丘(ちょう・ひ・りゅう・ぎょ・さく・たん・きゅう)
すぐに抜ける事、不思議だ。
玉子を天につる法
かたきびん付油ニて付也奇妙なり
卵を天に吊る方法
堅い鬢付け油で付き、持ち上げられる。奇妙だ。
玉子を逆に立る法
塩を少し付れバ立へし
卵を逆に立てる方法
塩を少し付ければ立つ。
玉子を心のまゝに切法
酢にて暫く煎てさめぬ内に切バ思ふ
まゝにきれるなり
卵を心のままに切る方法
酢でしばらく煮て、冷めないうちに切れば、
思うままに切れる。
血を留る法
はな紙を八ツに折疵口へあて真言ヲ
三度とゞまり。きゃてい。そわか。
血を止める方法
鼻紙を八つに折り、口へ当てて真言を
三回唱えれば、止まる。
きゃてい、そわか。
しやくり留る法
如是空の三字を指ニて舌のうへ書まね
すへし則やむなり
シャックリを止める方法
如是空の3字を、指で舌の上に書く
まねをする。すぐに止む。