ひろば 川崎高津公法研究室別室

川崎から、徒然なるままに。 行政法、租税法、財政法、政治、経済、鉄道などを論じ、ジャズ、クラシック、街歩きを愛する。

9月6日のクラシック音楽館

2020年09月06日 23時28分20秒 | 音楽

 よく、「今のテレビでは面白い番組がない」などと嘆く方を見かけます。「つまらなかったら見なければいい」と思いますし、実際にそのように言うこともあります。

 ただ、私には意外な点が二つあります。第一に、面白くない、つまらないといいながらテレビを見ている人が多いのです。第二に、そういう人のうちの少なからぬ割合で、NHK教育テレビを見ない人が多いようです。

 このように記す私は、あまりテレビを見ません。テレビのスイッチをオンにする日のほうが少ないくらいです。しかし、日曜日となると違います。朝と夜はNHK教育テレビを見ることが多いのです。日曜美術館を朝に見るようになってから15年くらい経ちました。それよりも遙かに前から、とくに何処かで宿泊している日の夜には、大河ドラマではなく日曜美術館の再放送を見ていました。

 9月6日、台風10号が非常に気になりましたが、21時からのクラシック音楽館で2019年8月31日のザルツブルク音楽祭の様子を放映したので見ました。同年に演奏活動から引退したベルナルト・ハイティンク氏が出演したのです。曲はベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番とブルックナーの交響曲第7番です。とくに期待したのはブルックナーの交響曲第7番です。今は亡きクラウディオ・アッバード氏が指揮するヴィーン・フィルの演奏のCDを六本木WAVEで購入してから、第1楽章の、重々しくもどこかに浮遊感のあるような、あるいは冒頭に顕著なように霞がかかったような、不思議な曲調に感心し、一気に聴き通しました。それ以来、何かと言えば聴いています(生演奏はまだなのですが)。

 ザルツブルク音楽祭での演奏は、第1楽章と第3楽章はやや遅めなテンポ、第2楽章は逆に少し速いような印象を受けました(Sehr Feierlich und sehr langsamと指示されているのですが)。第4楽章は速くも遅くもないという感じでしょうか(途中、ほんの一瞬ですが嬰ハ短調の好きなフレーズがあります)。画像でみる限りですが、指揮台には譜面らしき物が置かれているものの、開かれてはいなかったようです。ハイティンク氏は今年91歳、ということはザルツブルク音楽祭の時には90歳、こういうことを記すのもどうかとは思いますが、やはり老化は隠せないというシーンが見られました(その点で、ブロムシュテット氏は凄い指揮者です)。しかし、指揮している間はそのようなことを感じさせません。ブルックナーの交響曲第7番という長い曲を指揮した訳です。私も、テレビで見ながら、とくに第1楽章と第4楽章を楽しみました。第1楽章の不思議さもよかったのですが、第4楽章の、どこかで第1楽章の感覚を持ちながらも力強い演奏は素晴らしかったのでした。終わってからは観客が総立ちであったのも納得がいきます。

 クラシック音楽館の次は「鑑賞マニュアル 美の壺」で、これもよく見ています。アート・ブレイキー&ジャズ・メッセンジャーズの大名曲「モーニン」で始まり、途中もジャズが多用されるので、見てしまう訳です。6日放映分は、何年か前に放映された物ですが、Faber Castellの万年筆が登場したので欲しくなりました(ただ、番組に登場したのは軸などが大理石で作られたものなので、入手しようとは思いません)。Faber Castellは鉛筆と補助軸(製図用の筆記具ですが、私は高校時代から愛用しています)とボールペンしか知らなかったのです。


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