1か月前の6月28日18時41分51秒付で「やはり! JR北海道が留萌本線の廃止を検討」という記事を投稿しました。その後、JR北海道は、石北本線の金華駅、上白滝駅、旧白滝駅および下白滝駅、そして室蘭本線の小幌駅について廃止の方針を打ち出したのですが、同社の経営状況からして無人駅の廃止だけでは済まされないであろうということは予想の範囲内です。
そして、留萌本線について本格的な動きが出始めました。7月28日の6時30分付で、北海道新聞社が「留萌―増毛、来秋にも廃止 JR北海道、地元に協議申し入れへ」(http://dd.hokkaido-np.co.jp/news/economy/economy/1-0161646.html)として報じており、読売新聞社も同日付で「留萌―増毛間 来秋にも廃止…JR北検討」(http://www.yomiuri.co.jp/hokkaido/news/20150728-OYTNT50028.html)として報じています。
JR北海道の意向は、最も早ければ2016年の秋に問題の区間を廃止するというものです。同社は、8月上旬に留萌市および増毛町へ、廃止に向けての協議を正式に申し入れるようですが、勿論、既に連絡はなされています。
「やはり! JR北海道が留萌本線の廃止を検討」でも記したように、留萌本線の輸送密度は北海道のJR路線の中で3番目に低いのですが、留萌⇔増毛の輸送密度がどの程度であるのかはよくわかりません。しかし、国鉄時代からこの区間は盲腸線のような存在であり(国鉄最後の日に廃止されるまで、留萌からは、本線の2倍以上の距離を有した羽幌線が分岐していました)、途中にある瀬越、礼受(れうけ)、阿分(あふん)、信砂(のぶしゃ)、舎熊(しゃぐま)、朱文別(しゅもんべつ)、箸別(はしべつ)のうち、国鉄時代に正規の駅であったのは礼受と舎熊のみであり、他の駅は全て仮乗降場でした(瀬越のみ、国鉄時代に臨時駅に昇格しています)から、乗降客がどれほど少ない区間であったのか、或る程度の想像はできます。2014年度に輸送密度が最も低かったのが札沼線の非電化区間である北海道医療大学⇔新十津川で81人となっていますが、これよりも留萌⇔増毛は低いのでしょうか。
輸送密度が低い上に大雪、雪崩などという悪条件も重なります。JR東日本の只見線のように、冬期の積雪が延命の要素になっているのかもしれません。自動車交通は雪に弱いからです。しかし、対策費用と利用客数との関係が問題になることは言うまでもありません。
JRの中でも、路線の廃止、そこまで行かなくとも駅の廃止を進めてきたのがJR北海道です。路線であれば深名線、江差線の木古内⇔江差をすぐに思い出すところでしょう。駅であれば、宗谷本線での多さが目に付きます。おそらく、今後も、少なくとも駅の廃止は続くものと思われます。仮乗降場出自の駅が多く、利用客も僅少または皆無であるという所が多く、普通列車でも通過するような駅が多いからです。どうかすれば通過する普通列車のほうが多いという駅すらあります。こうなると、何のために駅に列車を停め、また駅の施設を維持しているのかがわからなくなります。
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