ひろば 川崎高津公法研究室別室

川崎から、徒然なるままに。 行政法、租税法、財政法、政治、経済、鉄道などを論じ、ジャズ、クラシック、街歩きを愛する。

阪急今津線を走る7000系7003F

2022年09月05日 00時00分00秒 | 写真

今回の写真も、全て、私ではなく、私の配偶者による撮影です。

阪急今津線宝塚駅と宝塚南口駅との間、宝塚大劇場付近での撮影で、普通宝塚行きの7000系7003Fです。

 7000系は1980年に登場した神宝線用の車両で、阪急では最も多い両数となっています。神宝線用と記しましたが、7006Fが「京とれいん 雅洛」として京都線系統でも運用されており、その他の編成も京都線系統に乗り入れることがあります(なお、京都線系統には7300系があります)。また、7000系の一部が能勢電鉄に譲渡されています。

 阪急と言えばこの車体の色とも言えます。実際に車両を見るとマルーンの塗装が非常に美しく、光の反射具合などに驚かされるのです。私は、これまで大手私鉄に限れば全ての鉄道会社の路線を利用していますが(但し、全線という訳ではありません)、阪急の車両ほど美しい塗装のものを見たことがありません。また、1975年に京都線特急用として登場した6300系以降、前面および側面の屋根付近がアイボリーとなっています。塗装をコロコロと変えたり、編成毎に、どうかすれば車両毎に塗装を変えたりする鉄道会社が多い中で、マルーンにこだわる阪急の一貫性は特筆に値します。

 これまで、神宝線、京都線系統と記してきました。同じ阪急電鉄の路線とはいえ、神宝線と京都線系統では車両限界などが異なっているので、車両の寸法なども違うのです。大まかに言えば、神宝線より京都線系統のほうが車両サイズが大きくなっています。また、京都線系統は大阪メトロ堺筋線との相互直通運転があるので、その点に由来する違いもあります。最もわかりやすいのは車両番号で、神宝線の場合は百の位が0、1また2となっている(例、5000系、5100系、1000系)のに対し、京都線系統の場合は百の位が3となっています(例、5300系、1300系。かつては2800系もありました)。

 歴史的にみると、阪急は元々箕面有馬電気軌道(宝塚本線および箕面線のルーツ)であり、神戸本線の開業の前に阪神急行電鉄となりました。今津線、伊丹線および甲陽線(いずれも神戸本線の系統)も阪神急行電鉄が開業させた路線です。

 これに対し、京都線系統は阪神急行電鉄の手によって開業した路線ではありません。京都本線および嵐山線は新京阪鉄道(京阪電鉄の子会社)、千里線は北大阪電気鉄道(後に京阪電鉄に合併)が開業させたのでした。新京阪鉄道は京阪電鉄に合併され、京都線系統の全てが京阪電鉄の路線となったのですが、その時期は短く、1943年、京阪電鉄が阪神急行電鉄に吸収合併される形で京阪神急行電鉄が成立します。1949年に京阪神急行電鉄から京阪電鉄が分離されるのですが、その時に京都線系統は京阪神急行電鉄に残りました。なお、京阪神急行電鉄が阪急電鉄と改められたのは1973年のことです。


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